◆前回のあらすじ◆

サブ長のおごりにより週末、横須賀で豪華な部屋会が行われました。もうすぐ1年の前期が終了します。そうなれば皆バラバラになってしまうのです。そのため、今回の部屋会にはサブ長の強い想いがこめられていました。

サカキ部屋長は、近藤に、自分が小隊学生長を打診されていると話します。そして、その補佐を行うのが『小隊学生長付』。サカキは小隊の一学年の中心となる『小隊学生長付』を近藤にやってほしいと伝えるのでした。

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◆あおざくら◆

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最新『あおざくら~防衛大学校物語~』

夏季定期訓練

(全学年が約1か月間、集中して訓練を行う期間。)
(この期間中は授業も校友会も行われない。)

(一学年は基礎訓練、座学の他)
(陸・海・空自衛隊の主要部隊の見学)
(富士総合火力演習の見学)

(日帰りでの富士登山や)
(校内10km行軍などを行うが)
(最大の訓練は)
(訓練の締めくくりに行われる)
(海上での8km遠泳である。)

近藤はカナヅチ

遠泳の訓練が始まります。

近藤は、平泳ぎで100mを完泳できないため『赤帽』となります。能力によって帽子で振り分けられているのです。

原田と沖田は水泳を得意としているようでした。

泳ぎが得意な乙女ちゃんに対して・・・・・近藤はまったく泳げません。頑張っているのですが、なかなかうまくいきません。

理屈で考える近藤は、吉田教官に質問をします。

近藤
『水を蹴って浮くと言うのはわかります』
『しかし、その足を戻した圧で体が沈むはずです』
『これでは永遠に水の中・・・・・』

それに対して、吉田教官は気合論を主張します。

吉田教官
『答えは簡潔!』
『オレの教えた通りにやれっつってんだ!!』
『必死になりゃオールがなくても』
『ボートは前に進むもんだぁ!!』

『水中で生活する気でなれろぉ!』
『必死でなれろ!』

しかし、近藤はどんなに頑張っても、なかなかうまく泳げるようになれませんでした。

兄に恥をかかせないでくださいね!

お風呂からの帰り、乙女ちゃんと出くわします。

乙女
『聞きましたよ』
『兄があなたに中期に小隊長学生長付を頼みたいって』
『泳げないのに!夢が無いのに!目が輝いてないのに!!』

『ま、とにかく兄に・・・』
『恥をかかせないでくださいね!』

いうだけ言うと、乙女ちゃんは学生舎の方へ戻っていきました。

近藤
(なんなんだよ・・・)

就寝後、ベットの上で改めて近藤は考えます。

近藤
(期待・・・されてるんだ・・・)
(あの部屋長がオレに・・・)
(期待してるんだ・・・)

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頑張らないと!!

遠泳の時間。

吉田教官が赤帽を集めます。

吉田教官
『まだ、練習3日目とはいえ・・・』
『100m3分切りができないのが』
『後8人もいんのか、ハァ~・・・』

『・・・っざけんなよテメェら!!』

吉田教官
『例え短い時間でも』
『全力で取り組む姿勢があれば』
『これはやれることなんだよ!』
『要するに、お前らの向き合い方の問題だ!』

『これは訓練だ!!』
『気を張ってやらないと死ぬと思え!!』
『いいか、今日はずっと集中しろ!!』

焦る近藤は、必死になって練習に取り組むのでした。

◆感想◆

『夏季定期訓練』ということで、遠泳の訓練がはじまりました。水泳関連が始まったという事ですから、おそらくストーリー上は7月なのだと思われます。

今回、赤帽(泳ぎがうまくない)になっているのは近藤と東堂の2人。近藤は高校時代は図書委員で、東堂は軽音部でした。運動をやってこなかったということで、水泳が得意では無いという事なのだと思われます。

対して原田は野球部、沖田はアメリカンフットボール部でした。改めて考えてみると、トロいイメージの沖田ですが、しっかりとした体育会系ですよね。泳ぎがうまくても不思議ではありません。むしろ、今までトロいイメージにされていたことの方が不思議に思えるくらいです。進撃の沖田が始まる予感。

遠泳編はカナヅチの近藤にとって大きな試練となりそうです。そういえば、近藤って何でもうまくできていましたからね。初めての試練なのではないでしょうか。頑張れ、近藤学生!!

そういえば、乙女ちゃんが近藤に何かくってかかっていますね。これは、結局のところ『兄に認められて羨ましい』ってことなのだと思います。乙女ちゃんとしても認めてもらえるよう今まで一生懸命頑張ってきたと思います。しかし、その兄に認められたのは近藤でした。だから、少しヤキモチを焼いているって状況なのだと思われます。シスコンの兄に、ブラコンの妹。困った兄妹です(笑)。

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