◆双亡亭壊すべし◆
第1巻(1話・2話・3話・4話・5話・6話・7話・8話)
第2巻(9話・10話・11話・12話・13話・14話・15話・16話・17話・18話)
第3巻(19話・20話・21話・22話・23話・24話・25話・26話・27話・28話)
◆登場キャラクター◆
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凧葉 務(たこはつとむ) 美大卒業後、絵本作家を目指している。双亡亭の隣にあるアパートに住んでいたが、双亡亭への空爆で破壊されてしまった。双亡亭の立地に関する知識があるため、強制的に政府へ協力させられることになる。 |
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柘植 紅(つげくれない) 刀巫覡の巫女。親が離婚したため苗字は違うが、緑郎の姉。緑朗が青一についていってしまいショックを受けている。政府の双亡亭破壊計画にお祓い役として協力をお願いされる。 |
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凧葉 青一(たこはせいいち) 45年前に行方不明になった飛行機に乗っていた少年。何故か姿は少年のままで飛行機とともに羽田空港に戻ってくる。体の一部をドリルにしてしまうという謎の力を持つ。緑郎とともに双亡亭へ向かっている最中、45年前の自分の家へたどり着く。 |
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立木 緑朗(たちきろくろう) 双亡亭の敷地内へ引っ越してきた少年。双亡亭内で父親を殺されてしまう。双亡亭に復讐をはたすため、青一とともに双亡亭へ向かう。 |
仕事に出かける母親
幼い紅に、産まれて8ヶ月の緑朗をまかせ、母親は仕事に出かけます。
もうすぐ自分の誕生日
緑朗の面倒を見ながら、紅は洗濯物のアイロンがけをします。
しかし、その日はとても気になることがありました。
もうすぐ自分の誕生日。
押し入れの中にはきっと、紅が欲しがっていた洋服を、誕生日プレゼントとして母親が用意してくれているはずです。
紅は気になってしまい、押し入れの中をのぞきます。
そこには綺麗でとても素敵なワンピースがありました。
紅はアイロンの途中でしたが、ワンピースに夢中になってしまいます。
アイロンを放置してしまって火事に!
焦げ臭いと思った時はもう手遅れでした。
アイロン台から燃え広がった火は、小学一年生の紅にはどうすることもできないくらいの大きさになってしまっていたのです。
紅は外に出てから中に赤ん坊の緑朗がいることを思いだしたのです。
炎の中の緑朗
家の中にはまだ赤ん坊の緑朗がいる。
自分がワンピースに夢中となってしまい、アイロンを放置してしまったから、今、緑朗は火の中にいるのです。
紅は必死になって緑郎のいる場所を目指しました。
ベットの上で泣き叫ぶ緑朗。
そして、炎が緑郎を包み込む・・・・・!!
紅の肖像画の中にいるツトム
緑郎を傷つけてしまった悲しみ、絶望が紅を分割してしまいます。
それを狙っていたかのように、紅の体内に侵入していく謎の物体。
そこへ、どこからか声が聞こえてきます。
『ああ。』
『おまえのせいだな・・・紅。』
『でもな・・・・・』
『緑朗は生きてるだろうが。』
その言葉を聞いた紅は正気を取り戻し、分割された体は元に戻っていきます。
双亡亭の攻撃はなおも続きます。
『お姉ちゃんはボクより・・・』
『お洋服の方が大事だったんだね・・・』
『ボクに・・・こんな火傷を負わせても・・・』
そして、また聞こえてくるその声・・・・・
『緑朗は・・・行かないぜ・・・』
『だから紅』
『お前がやるのァ・・・・・』
紅に話しかけていたのは、ツトムだったのです。
まだ小学生
アイロンとかは、親の監督の元でさせるもの…
紅の責任では無いですよ。
蛸葉さんの言う様にもう自分を許しても良いと。
両親の離婚の原因はこの事?あくまで想像。
この感想を読んでのコメントですから。
確かに小学一年生でアイロンってのもすごいですよね。
よほどできのいいお子様だったのでしょう、紅は。
内容からはぶきましたが
父親も母親もこの件で紅を責めることはありませんでした。
しかし、父親の方は
『紅は悪くない。妻の責任だ!』
と考えたとしても、おかしくないようには思えますね。
ふむ、藤田先生は絵の内部への直接介入を選んだのか
ツトムの絵描きとしてのスキルの活かしかたは、例の謎の画家と心を通わすのと、美術知識で双亡亭を分析することぐらいなのかな
まあ、この先に絵を描くことがないとも限らんけど
ところで、緑朗と紅のお父さんが建築士ってのを見て、お父さんのあの最後の言葉が実はオカルトとか全く関係なく、単に双亡亭のあまりの欠陥住宅ぶりに漏らした職人魂溢れる言葉だったらとか考えて、思わず笑ってしまったw
『どうしてツトムが中に入れたのか』というのが気になるところですね。
前の話から察するなら、引きずりこまれたのだと思うのですが
ピンポイントでよく紅の絵の中に入れたなぁと。
細かいことを言えば、時間軸もずれています。
紅の方が先に絵の中に取り込まれているにもかかわらず
後で入ったツトムの話の方が先になってるんですよねぇ。
他者を介在させることは、心の弱味につけこむためには得策ではないので、ツトムが紅の絵に引きずり込まれたのだとすれば、侵入者を乗っ取ろうとする意思とは別の思惑があるとしか考えられない
双亡亭の意思も一枚岩ではないと言うことなのかな
時間軸については、官邸、ツトム達、紅の完全に分断されてる人達のそれぞれの描写は、事象的相関性で差し込まれただけで、そこに時間的な順序立ての意図はなかったということでは?
一応、大まかな流れとしては
(1)ツトム、暗闇になり、紅と離れ離れに
(2)紅たち、絵の中に引きづりこまれる
(3)ツトム、紅たちを探す
(4)ツトム、絵の中に引きずり込まれた森田たちに襲われる
(5)ツトム、絵の中に引きづりこまれる
(6)ツトム、絵の中の絵描きと会話する
(7)ツトム、絵の中の恐怖に打ち勝つ
(8)ツトム、絵の中から無事でられる
(9)ツトム、何かにつかまれ、強制的に紅の絵の中に?
(10)ツトム、紅の過去の一部始終を目撃(←今ココ)
こんな感じでしょうか。
森田さんたちは、(4)の時点ではもう、おかしくなってしまっています。
つまり、紅もこの時点でおかしくなってないとスッキリしません。
そして(5)~(8)でツトムの絵の中の話になります。
絵の中で、男と会話していますし、
ツトムの試練?は2回ありましたので、結構長いです。
これらの時間分、紅のストーリーが止まったままになってるんですよねぇ。
まぁ、紅は迷子タイプなので、絵の中で迷子だった可能性もありますが(笑)。
少なくとも、ツトムが紅の絵の中に入るまで
紅の試練?は始まっていなかったわけですから
これだけの時間、ポッカリ開いちゃっているなぁと感じてしまいます。