先生に連れてこられた場所。それは天井がない青空の広がる学校の屋上でした。
もちろん、弓道をおこなえる環境でもありません。
天草
『・・・なんにもないですけど?』
先生
『当たり前じゃない』
『この学校に道場はないんだから』
『これから作るのよ、あなたが』
先生は弓道を行うために必要なものを用意する方法を調べていました。
用意する者などを記した紙を天草に渡します。
先生
『学校に無許可でここを使うわけだから』
『全部自分で怪しまれないように運ぶこと』
屋上に道場をつくるための準備
天草はメモ紙を見ながら準備を進めます。
まず向かったのは『畳店』。天草は畳店の方に頭を下げて、不用品の畳をもらいます。
そして、3日間、屋上と畳店を往復し続け、必要枚数を揃えます。
そして、次は机。
第二倉庫に行って、使われていない机を屋上に運びます。
後は机と畳を並べて・・・畳を合串で固定して・・・最後に的を取り付けて・・・そして、完成です!
数日間の肉体労働の末に完成させた自分だけの道場。
天草の喜びもひとしおでした。
練習しているところを見られる
先生
『くれぐれもみつからないように』
『学校にばれたらゲームオーバーよ』
そして、天草は弓道の練習を始めます。
やっと手に入れた自分だけの道場。これからは好きなだけ弓が引けます。
天草は毎日毎日、放課後に青空の下の屋上で弓を引き続けました。
そんなある日・・・・・女子生徒が一人、自分の事を見ていることに気が付きます。
女子生徒
『すごい、カッコいい(パチパチ)』
彼女はそういった後、屋上から出て行きました。
天草は焦ります。『学校にバレたらゲームオーバー』と先生に言われていたからです。
大変な事態になってしまいました。
黒髪ロングの少女は一体誰だ?
天草は悩みます。早く見つけて口止めしなければ屋上を使えなくなってしまうからです。
あの時いた女子生徒は『長い黒髪』で『上履きは青』でした。つまり、同じ1年生。
先生からは『目撃者を見つけるまでは屋上使用禁止』と言われています。弓道の練習ができません。
天草
『・・・・・クソッ!』
天草は練習することが出来ず、今日は帰ることにします。
目撃者は同じクラスの日比野季雪
下校途中、立ち寄った公園にいた猫。
天草は猫を撫でながら話しかけます。
天草
『まだ誰にも喋っていないのか』
『とりあえず今のところ話題にはなっていないみだいだ』
『どう思う? ごん太』
そこへ一人の少女が現れます。
???
『フゥちゃん』
『その子の名前、ごん太じゃなくてフゥちゃん』
『同じクラスの日比野季雪(ヒビノキセツ)』
キセツ
『今日はお休みなの? 弓道』
そう言われて天草は気が付きます。髪が長い。もしかしてこいつが・・・・・
天草
『誰にも言わないでくれ、たのむ!』
キセツ
『やっぱり秘密だったんだ』
『大丈夫、誰にも言ってないし、言うつもりもないわ』
そう言ってもらえて、天草は安心します。これでまた弓が弾ける。
しかし、キセツは思いがけないことを言ってきます。
キセツ
『女の子でも弓は射てる?』
『私、天草君が弓を射っているところを見てから』
『ずーっとその姿が頭から離れなくなって』
『気になって気になってずっとドキドキしてるの』
『こんな気持ち初めてだから』
天草
(まさか・・・・・)
キセツ
『弓道の事、もっと知りたいの』
『だからお願い』
『私に教えて、弓道』
キセツが弓道に参加・・・!?
天草は先生に報告に行きます。
目撃者を見つけたこと。誰にも話さないと言ってくれたこと。そして、弓道を教えてほしいと言われてしまったことを・・・・・。
先生
『教えてあげるしかないわね』
『バレたら即アウトな秘密を握られていて』
『そもそも天草くんに選択網は無いはずよ』
『観念しなさい』
『目撃された時点で、あなたの負けよ』
天草は落ち込みます。一人で集中できる練習場をやっとてにいれたのに・・・・・。
そして放課後。屋上にはキセツがやってきていました。
キセツ
『よろしくお願いします、師匠』
天草
『師匠はやめろ』
天草
(こうなった以上は仕方がない)
(弓道の厳しさを教えてやる)
(こいつが飽きるか諦めれば)
(また一人で弓に集中できるはずだ)
天草は、望まぬ弟子を排除する方向で考えるのでした。
◆感想◆
『青武高校あおぞら弓道部』を書いてみました。なるほど、屋上の青空の下でやるから『あおぞら弓道部』ということのようです。天草は今回でだいぶ日に焼けてしまいましたね。ここでやっていく以上、これからはずっと肌が黒い状態が続くものと思われます。
実は私、第2話を読んでいないため、内容がいまいちわからないところがあります。第1話はみたんですけどね。早めに見ないといけませんねぇ。
今回の展開はちょっと面白いですよね。意地悪な先輩に立ち向かう主人公・・・! ってのが王道なのですが、意地悪な主人公が初登場のヒロインをいじめて追い出しそうな雰囲気ですよ。さてさて、どうなることか・・・。
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