キヨちゃんんが青森の田舎から東京へやってくるときの話です。
なんだか、おばあちゃんとの別れが心底寂しく感じてしまいますね。
キヨちゃん、湯たんぽでぬっくぬく
冬場のまだまだ寒い時期、キヨちゃんは今日も台所。
さすがに寒いので、お湯をわかり、湯たんぽにお湯を入れて温まります。
キヨちゃんは下ごしらえをしながら、故郷の事を思い出します。
京都出発の直前
2年前の青森
舞妓さんになるため、京都に行くため夜間バスに乗ります。その直前の夕食前。キヨちゃんは台所にいるおばあちゃんの元へやってきます。
キヨちゃん
『おばあちゃん、手伝うよ』
おばあちゃん
『おめぇ京都出発今夜だべ? 荷造りは。』
キヨちゃん
『バッチシ!』
『けど後ですーちゃんと健太が心配だからみてくれるって』
おばあちゃん
『んだか。したら安心だなあ』
『したら晩ごはん多めに作ろうな』
キヨちゃん
『ありがとう、手伝うよ』
そんな時に渡してくれたのが、この湯たんぽ。
キヨちゃんは、もやしのヒゲをとりながら、おばあちゃんに話しかけます。
キヨちゃん
『京都ってどんな所かな』
『青森よりは寒くないかな』
『みんなで共同生活だなんて』
『毎日、修学旅行みたい! 楽しみ~っ!』
キヨちゃん
『・・・・・』
『大丈夫。おばあちゃんにたくさんごはん教わったもん』
『だすけ、だすけね』
『大丈夫だっきょあ。おばあちゃん』
おばあちゃん
『・・・んだか』
おばあちゃんは笑顔で答えます。
すーちゃんと健太
そこへ、すーちゃんと健太がやってきます。
すーちゃんは、キヨちゃんと一緒に京都に行くため。健太は見送りにやって来たのです。
すーちゃん
『あの時、私たち舞妓になるってきめたんだよね。』
キヨちゃん
『すーちゃん眠れなくて夜うちにきたっけね』
健太
『俺も次の日、試合だったのに呼び出されてよー』
キヨちゃん
『健太は高校でも野球?』
健太
『ん、そのために東高受けたんだ』
キヨちゃん
『野球のために難関校受かっちゃうなんて、健太すごいよ』
健太
『・・・どうも』
すーちゃん
『わぁ! ホタテ入ってる! ごうか!』
キヨちゃん
『んだ、いつもみそと卵だけなのに』
おばあちゃん
『すーちゃんとキヨの旅立ちの夜だすけな』
キヨちゃん
『わーい、いただきます!!』
京都へ出発
そして、夜間バスがやってきました。いよいよ出発です。
すーちゃんは、キヨちゃんの荷物チェックするのを忘れていました。慌ててカバンの中をチェックします。
中には大きなウサギのお人形が。
すーちゃん
『こんなのいんねーべや!』
『ばあちゃんに持って帰ってもらいなさい!』
キヨちゃん
『えー?』
そして、中には『湯たんぽ』も。
キヨちゃんはおばあちゃんをみて言います。
キヨちゃん
『すーちゃん、それは絶対いります』
こうして、おばあちゃんと健太に見送られて、キヨちゃんとすーちゃんは京都へ旅立っていきました。
◆感想◆
お見送りがおばあちゃんってことは、キヨちゃんにはお父さんとお母さんがいないってことになりますね。と言いますか、家族はキヨちゃんとおばあちゃんの2人だけってことになりそうです。
ということは、故郷でおばあちゃんが一人だけになっているってことになります。なんだかもう、設定を知ってしまって涙が出そうなんですけど。なんとか、おばあちゃんも京都に呼び寄せて一緒に住む方法は無い物でしょうかねぇ。やっぱ、住み慣れた町の方がいいのかなぁ。
すーちゃんって・・・今まで登場しましたっけ? ちょくちょく台所にやってきている娘はすーちゃんとはちょっと違うような気がします。すーちゃんは『キヨちゃん』って呼んでますが、舞妓さんたちは皆『キヨさん』って呼びますしね。住んでいる場所が微妙に違うってことなのかもしれません。