◆前回のあらすじ◆

突如、フシの前に現れた黒いフードの男。黒いフードの男は、謎の敵をフシに差し向け、フシと戦わせます。黒いフードの男が提示した条件は、敵の体内にある『核』を奪う事。

初め少年の姿を奪われたフシでしたが、次はオオカミの姿を、そしてオニグマの姿を奪われてしまいます。何とか露出させた核に立ち向かうマーチの姿のフシ。最後は木の上に登り、頭上から核へ飛び込むことで、何とか核を奪い、全ての記憶と姿を取り戻すのに成功します。

その黒いフードの男は、この世界を保存することが自分たちの目的であることを伝えます。そして、どこかへと消えていくのでした。

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◆不滅のあなたへ◆

1話・2話・3話・4話・5話6話7話8話9話10話11話12話13話14話15話

まずしい兄弟

年の離れたまずしい兄弟がいました。

二人はテント生活で、毎日仕事をしながら少しずつお金をためています。

兄のシンは畑仕事。

弟のグーグーは市場で野菜を売ります。

そうやって、少しずつ二人でお金をためているのです。

お金が減っている

グーグーが、兄弟二人で住んでいるテントに戻ってくると、シンは見知らぬ男3人と一緒にいました。

『じゃーな、シン』
『明日は勝てよ!』

シン
『おう、またな』

シンによると、最近知り合った友達だとのこと。

グーグーは今日稼いだお金を保管するため、地面を掘り起こし箱を開けてみます。すると・・・・・中に入っているお金が減っていました。

明らかに減っているのに、シンは知らないと言います。

『盗られたものは仕方ない』そういうシン。

納得しがたいことでしたが、気の優しいグーグーはあまりそのことを追求しませんでした。

市場でよく見かける少女

市場で野菜を売るグーグー。

いつも気にかけている可愛い女の子が、今日も市場にやってきています。

女の子
『ミールー! ミールー!』

その言葉を聞いて気が付きます。『ミール』というのは自分がよくエサをやっている野良犬の名前だったのです。(首輪に名前がついていた)

そこで、グーグーはミールと思われる犬を彼女に渡します。

グーグー
『あ、あ、あの・・・!』
『さがしてるのはこの子ですか・・・?』

女の子
『やん! ミール!』
『会いたかったわー!』

どうやら探している犬で間違いないようでした。

女の子はお礼と言って、自分の指輪をプレゼントしてくれました。

お兄ちゃんの失踪

気にかけていた女の子からプレゼントをもらったグーグーは、嬉しそうにテントに戻ってきます。

しかし、もう戻っているはずのお兄ちゃんがいません。

テントの中にはお金を保管していた箱が置かれてあり、その箱は空っぽで、中に手紙が入っていました。

この世には運命って言葉がある
俺はそれに抗(あらが)うことにした
ごめんグーグー

グーグーは一人ぼっちになってしまいました。

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少女を助けたグーグー

一人で畑仕事や野菜売りを続けるグーグー。

グーグー
(何で僕は僕なんだろう・・・)

ある日、グーグーは木材を運んでいる乗り物とすれ違います。

その時、台車が大きく揺れ、木材がグーグーの頭上に・・・・・

運よく、木材はグーグーを飛び越えて、直撃を免れました。あやうく死んでしまう所でした。

そこは坂になっており、今にも転がっていってしまいそうです。

下の方を見ると、誰か人がいました。グーグーは慌てます。

急いで駆け寄ろうとするグーグー。

すると、木材が転がり始めました。このままでは下にいる人に直撃してしまいます!

グーグーは下にいる人を助けるため、必死に走って飛びつきます!!

その人物は、あの女の子でした。

グーグーは木材の直撃を受け、さらに下へと落ちて行ってしまいます。

うっすらとした意識の中、グーグーは人の声をききました。

『大丈夫か!?』
『血が出てる!!』
『抱えるのを手伝ってくれ、せーの!』

『リーン! リーン!』
『あっ、気づいたわ!』

怪物になってしまったグーグー

グーグーを助けたのは、たまたま通りかかったおじいさんでした。

グーグーは妙な台の上で眼をさまします。

自分の体を確認すると、何故か体が重く、お腹が出っ張っていました。

そして、鏡で自分の顔を見てみると・・・・・

グーグー
『あ・・・目が、口が、鼻が・・・・・』
『これじゃあまるで・・・・・』

グーグーを助けたおじいさんがやってきます。

おじいさん
『鼻は壊れたが、飯は喰える』
『あの状態からよく頑張ったよ』
『お前は運がいい』

ずっとグーグーは自分以外の誰かのように生きることを夢見ていました。その夢は叶いました。しかし、グーグーは自分ではない、怪物になってしまったのです。

訪れたフシ達

それから、怪物となったグーグーはおじいさんの元で働くことになりました。

そこへ、人が訪ねてきます。

そこにやって来たのは、おばあさんと、フシでした。

◆感想◆

新章突入ということで、これからは『グーグー』と『リーン』のお話になっていくってことなんでしょうね。前回のような激しい戦いになる雰囲気はありません。どういった流れになるのか、いまいちピンときませんねぇ。

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