◆前回のあらすじ◆
小早川は小学生のころ、友達がイジメられているのに助けてあげない、助ける勇気がなかったという過去を持ちます。そして、その時々で仲良くしたりイジメたりする世間に強い嫌悪感を抱くようになりました。そういった過去を星野は知りたがるのですが、小早川は話そうとはしません。
一方、停学が明けて登校してきた加納たち。廊下で松方さんとぶつかってしまい大騒動に。周りは傍観者を決め込み助けようとはしません。そんな騒動の中、星野は自分も昔はそういった人間だったことを小早川に告白するのでした。
◆星野目をつぶって◆
第1巻相当(1話・2話・3話・4話・5話・番外)
第2巻相当(6話・7話・8話・9話・10話・11話・12話)
◆登場キャラクター◆
星野海咲(ほしのみさき) クラスの派手なグループにいる本作品のヒロイン。結構な行動派で正義感が強い。毎日メイクをしているが、自分でメイクする能力はゼロである。 |
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メイク前の星野 小学生までは普通にスッピンでいた。弓削先生のおかげで中学からメイクし始めます。 |
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小早川(こばやかわ) 人とあまり関わり合いを持ちたがらない性格であったが、美術部顧問の弓削先生に頼まれ星野のメイクをしてあげることになる。メイクをしてあげるも、うまくならない。 |
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松方いおり(まつかたいおり) 加納グループといういじめっ子達にいじめられていたのを星野と小早川が助ける。小早川が好きである。小早川が星野のメイクをしていると知り自分もと仲間にいれてもらう。 |
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弓削先生(ゆげせんせい) 美術部顧問の先生で生徒たちから人気がある。星野のメイクをしてあげているが、忙しいため小早川にも協力をお願いする。 |
星野も小学生のころ孤立していた
原因はよくわからないけど、ふと気づいたら一人でいることが多くなり、そのうち物が無くなったり、壊されたり・・・・・。
星野も小学生のころそういった経験をしていました。
その時、星野にとって一番つらかったのは
『見て見ぬふりをされたこと』
『誰も何もしてくれなかったこと』
でした。
そう言って、星野はメイクを落としに走ります。
それを聞いた小早川は
『どっかのカス野郎とは大違いじゃねーか・・・』
そうショックを受けるのでした。
松方さんを助ける星野
松方さんにくってかかる加納。そこへメイクを落とした星野が飛び蹴りで飛び込んできます。
アクロバットな攻撃で、加納達を圧倒する星野。
遠巻きで見ていた生徒たちは大興奮です。
そんな生徒たちを見て、小早川は気持ち悪さを感じます。何もせずに他人事でみているだけの生徒たちが、今度は他人事で見ているだけの熱狂をやっているからです。
そして、自分自身がそんな人間と同じであることが悔しくてたまりません。
皆から批判を受ける加納たち
星野一人相手に3人がかりでかかっていく加納。さすがに取り押さえられてしまいます。
加納がこぶしを振り上げて襲い掛かりますが・・・・・、遠巻きに見ていた生徒たちが物を投げ始めました。
痛烈な、加納批判です。
星野もまた、生徒たちのやり方に打ち震えています。過去の嫌なことを思い出しているのかもしれません。
そんな星野を見て、小早川は加納を救いに現れます。
他人の正しさに、間違いに、乗っかんじゃねぇ!
加納をかばう小早川にヤジが飛びます。しかし、小早川は言います。
『何が元はと言えばだ』
『テメェが正しいみたいに言ってんじゃねぇ!!』
『間違ってんのはどいつもこいつも同じなんだよ』
『それを・・・横見てせーので間違てんじゃねぇ気持ち悪い!!』
『そうだ・・・テメェら全員気持ち悪いんだよ』
『どいつもこいつも横目で人の顔色みるしかしねぇクソ共だ!』
『人の陰から物を投げんじゃねぇ!』
『スマホを下ろせバカ野郎!!』
そういう小早川にも非難の声が投げかけられます。
『うるっせぇ自分様だバァカ!!』
『何もてきてないだぁ!?』
『ああそうだよ』
『みんなで仲良く「何もしない」ことを』
『選んでるテメェらよりましだけどな!!』
『テメェらこそ偉そうにガタガタ言う前に』
『誰か一人でも』
『黙ってドロップキック出来んのかっっつってんだよ!!』
小早川の言葉に静まり返る生徒たち。
言うだけ言って冷静になってしまう小早川。
そこで、先生が現れます。
星野と小早川は逃走。
松方さんは先生を足止め。
加納もその間に場を離れました。
メイクしている自分がいるから
草むらの中に隠れた星野と小早川。
小早川は、弓削先生がいない、メイクをなおせない、オレもあいつらとかわらないクズだから・・・そういって卑屈モードに入ります。
その言葉を聞いて、小早川は気づきます。
今まで小早川は星野のメイクを
・慣れ合うため
・自分を周りに合わせるため
そういった上っ面なものだと思っていました。
だから星野にメイクをすることにどうしても違和感があったのですが、実際は違いました。
なんだかすべて吹っ切れたような小早川。
今までが嘘のように、完璧なメイクができました。
精神的なものを一つ、克服できた小早川でした。
星野を見送った後、草むらの中から弓削先生が現れます。
どうやらずっと見ていたようでした。
『もう・・・大丈夫? 小早川君。』
そういう弓削先生に、小早川は
『はい。・・・たぶん。』
そう、笑顔で返します。
弓削先生もそれを聞いて、安心顔です。
謎の少女の影
一件落着と思われたこの騒動でしたが・・・・・。
◆感想◆
暗い話はあまり好きではない管理者ですが、思いのほかスッキリと話をまとめられており、とても素晴らしかったなぁと感じています。
小早川くんが一歩成長できた話でしたね。
今後、小早川の小学校時代の友人が登場する機会があるのか、また、星野の過去はいつ語られるのかってところですねぇ。
ここで登場している5人。後々、メインキャラとして登場してくるってことなんでしょうかねぇ。
一番左の後姿の子は次回にも登場しそうです。
後、このシーン。
まさか加納が小早川に惚れてしまうフラグとかではないですよね? ガングロメイクを落として、小ぎれいにしたら意外と可愛いキャラだったとか、パターンとしてありそう。
はてさて、どうなるか・・・・・。
次回はセンターカラーで増ページとのこと。話はどういった方向へ進むのか・・・・・楽しみです!