◆前回のあらすじ◆
地獄からやってきた麻狛。麻狛はバツと共に現世へ行きたかったのですが、バツはそれを許してくれませんでした。人間を獄卒にしたと聞き、いてもたってもいられません。閻魔大王は人間に殺されたにもかかわらず、バツが人間を獄卒にしたからです。
麻狛は獄卒であるたくあんに『どちらが先に鬼ノ怪を捕まえるか』という勝負を挑むのでした。
◆たくあんとバツの日常閻魔帳◆
1巻相当(1話・2話・3話・4話・5話・6話・7話・8話)
2巻相当(9話・10話・11話・12話)
◆登場キャラクター◆
バツ 閻魔大王の一人娘。閻魔大王が殺害されてしまい、鬼ノ怪が現世に溢れてしまいました。それをどうにかするため、バツは地上に行きます。秩序、均等に関して強いこだわりを持っています。 |
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九十九多九郎(つくもたくろう) 日常の中にある幸せを追い求める少年。あだ名は『たくあん』。唯一の家族で会った母親を殺され、犯人に強い悪意を持っている。そのため、鬼にとり憑かれてしまった。 |
鬼ノ怪を追う麻狛の尻尾につかまるたくあんとバツ
銀行強盗に入ったカメレオンタイプの鬼ノ怪。女性銀行員を人質にとって、姿をくらまし逃げてしまいました。
たくあんと麻狛どちらが先に鬼ノ怪を捕まえるかという勝負をしています。負けたら命を奪われるという約束です。たくあんとしては負けるわけにはいきません。
しかし、今回の鬼ノ怪はカメレオんタイプ。姿を消されてしまっては見つけることができません。
犬で鼻が利く麻狛にとっては絶対的に有利でした。
不通に勝負したのでは勝ち目がないたくあんは、麻狛の尻尾に捕まって、一緒に鬼ノ怪をみつけるという作戦?にでました。
麻狛は体を炎に変え、ふり落とそうとします。
『捕縛の巨腕!』
たくあんは前々回カマイタチの鬼ノ怪を捕まえるときに身に着けた能力を使って、何とかふりほどかれずに済みました。
バツがたくあんを獄卒にした理由(勘違い)
バツは言います。
『麻狛、アナタは問いましたね。』
『何故私が九十九さんを獄卒にしたかと。』
『その答え、この勝負のうちに示してやりましょう、九十九さん。』
『いや、その答え、僕知らねーよ。』
麻狛は納得いきません。麻狛にとってたくあんに劣っているところなどないからで・・・・・いやありました。
『股間の事かぁっ!!』
麻狛はたくあんの自宅で見たたくあんの股間に完全敗北しています。
『貴方はそうやってすぐ優劣をつけたがる・・・』
『犬の悪い癖です』
『まぁ・・・そこは・・・』
『九十九さんが負けるとは・・・思えませんが。』
どうやらバツも最強であることを認定しているようです(笑)。
『股間で選んだということは・・・』
『貴様まさか・・・まさかーーっ!!』
そういってバツのエロい状況を想像する麻狛。鼻血を大量に噴き出してしまいました。
鼻血によって完全に臭いをかぐという鼻の機能を失ってしまった麻狛。鬼ノ怪臭いで追っていましたが、それが出来なくなってしまいました。
『くっ、汚いぞ、こんな形で妨害してくるとは・・・』
『この近くにいるはずなのに・・・』
『もう血の臭いしかしねぇ・・・』
『この臭い・・・地獄を思い出すぜ、ありがとよ』
麻狛は感謝の言葉でカッコつけ、自分の失敗を誤魔化します。
鬼ノ怪を発見!
近くまで来たはずではありますが、麻狛が鼻血をだして臭いで追えなくなってしまいました。
しかし、近くまで来ているなら・・・とバツが『釜茹地獄』を放ちます。すると、姿の見えなかったカメレオんの鬼ノ怪が姿を現しました。
地獄の釜茹は亡者を長年煮て作った濃厚なちと贓物のスープです。簡単には取れません。これでカメレオんの姿を隠す能力を封じ込めることが出来ました。
『動くな! 動いたらこいつを殺す!!』
そう叫ぶカメレオン。万が一のことを考えて女性銀行員の人質をとっていたのです。
女性銀行員はカメレオんの体に取り込まれているかのようでした。このまま攻撃すると女性銀行員も怪我をしそうです。たくあんはうかつに手を出せません。
しかし、麻狛は別でした。麻狛は閻魔大王を、鬼ノ怪にとりつかれた人間によって殺されてしまいました。それを恨んでいる麻狛は人間がどうなったところで構わないと考えています。
問答無用でカメレオンを得意の牙で攻撃します。
人間なんて知ったことじゃない!
人質が居ても攻撃してくる麻狛に焦ったカメレオんは、自ら持ち合わせている能力で煙を放ち、姿をくらまします。
『フンッ!バカが!』
『視覚と嗅覚を塞いだくらいで俺に勝てると思うなよ』
嗅覚は自己責任ですが、強気の麻狛です。
たくあんは『ムチャするな。人質が殺されたらどーすんだ。』と言いますが、麻狛はしったことではありません。
『人間同士がいくら殺しあおうが』
『知ったことじゃねーんだよ。』
そういって、一人で煙の中へ、カメレオンを探しに行きました。
服を着ていないバツが!?
煙の中からバツが現れます。服を着ておらず全裸です。たくあんは驚きます。
バツによると、カメレオンに服を裂かれてしまったとのこと。
抱き着いてくるバツに慌てふためくたくあん。
しかし、あることに気づき、たくあんはバツを攻撃します。
『お前、偽物だろ』
『何を言って・・・』そういうバツにたくあんは言います。
『バツはなぁ』
『右乳にホクロがあるんだよ』
しかし、すでにバツの偽物(カメレオン)はいませんでした。
代わりに出てきた本物のバツ。
『じっくり見すぎです!』
そう言って、たくあんの目を指で突き刺すバツ。
『私はそこまでじっくり見てません』
『恥を均等にしなければ』
『乳のホクロをみせなさい!』
バツはたくあんに襲い掛かり、たくあんの乳とオクロを見て均等にしようとします(笑)。
カメレオンにナイフで刺される麻狛
『うわああああああ!』
麻狛の悲鳴が響き渡ります。
たくあんと同じ作戦をつかったカメレオンですが、麻狛には成功したようです。
お腹を刺されてしまいますが、強がる麻狛。
『ノミに噛まれたようなもんだ』
『野良犬時代を思い出したぜ、ありがとよ。』
どうやら『ありがとよ』が誤魔化しカッコつけの決め台詞のようです(笑)。
『くそっ汚い手使いやがって・・・人間がぁ』
『待ってろ、今アイツをブチ殺して・・・』
そういう麻狛にバツは言います。
『そこがアナタと九十九さんの違いです。』
『あなたが悪意を巻き散らかして』
『敵を打ち倒そうと動いていたのに対して』
『九十九さんは今も・・・』
『誰かの日常を守るために動いています。』
カメレオンを捕らえるたくあん
カメレオンにとって一番やばそうなのは麻狛でした。麻狛を刺すことに成功したカメレオんはこれで逃げ切れると一安心です。
カメレオンの体の中に取り込まれていた銀行員の女性。煙の中逃げるカメレオンから逃れるため、その女性じゃかすか、そして必死に助けを求める声をあげます。
『た・・・すけ・・・・・て・・・』
その声を聞きつけたたくあんは、一直線にカメレオンに向かっていきます。そして、一撃でカメレオンを倒し、女性銀行員を助け出すことに成功しました。
バツがたくあんを獄卒にした理由(本当)
バツは麻狛に言います。
『閻魔(父)が守ってきた法とは秩序とは』
『人々の日常を守るための物です。』
『麻狛・・・アナタはそれをわかっているはず。』
麻狛は納得できません。
『だが大王様を殺し、俺たちの日常を壊したのは人間だ!』
『俺は・・・』
そういいつつ、麻狛は閻魔の言葉を思い出します。
『麻狛よ。』
『悪意を持たぬ者などおらぬのだ。』
『いいか本当に必要なのは』
『悪意と向き合う・・・強い心だ。』
バツは言います。
『私もアナタと一緒です・・・麻狛。』
『私の中にも父を殺した人間を憎む悪意があります』
『ですが・・・その悪意にのまれるわけにはいきません』
『九十九さんは出会った時、親を殺され』
『持った悪意を必死に抑えていました』
『そして今は誰かの日常を守るために』
『その悪意と向き合おうとしています』
『そんな九十九さんとなら・・・』
『一緒に成長できるのではと思ったのです』
『それが私が九十九さんを選んだ理由です。』
壁の修理代を払うことに
鬼ノ怪を捕まえる勝負に負けてしまった麻狛。潔く負けを認めます。
『煮るなり焼くなり、好きにしやがれ!』という麻狛ですが、たくあんはそんなのには興味ありません。バツはノリノリですが。
その代わり・・・と言って麻狛に手を差し伸べるたくあん。
『なっなんだ! なれ合おうってのか!?』
『ふざけるな・・・!』
そういう麻狛にたくあんは言います。
『違うよ。』
『壁の修理代を払え。』
前回、たくあんの自宅のお風呂の壁を破壊した麻狛。修理代で2~300万は必要です。
それを聞いた麻狛は・・・・・『バ・・・バイト紹介してくれ・・・』とたくあんに頼みます。
こうして麻狛はたくあんのバイト先でバイトをすることになりました。