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◆前回のあらすじ◆
今まで地獄のような生活を強いられてきた近藤たちに土曜日の外出日がやってきました。そのまえに『外出点検(身だしなみチェック)』をクリアーしなければいけません。
しかしなかなか合格がでません。2度、3度とやり直しを命じられ、4度目にしてやっと合格!
自由な一日を過ごせると思いきや、『4年生同伴の引率外出』だということが直前になってわかりました。
◆あおざくら◆
第1巻相当(1話・2話・3話・4話・5話・6話・7話)
第2巻相当(8話・9話・10話)
◆登場キャラクター◆
近藤勇美(こんどういさみ) 成績優秀だが実家が自営業の飲食店で貧しく進学を諦めていた。しかし、年上の幼馴染が東北の震災で被災者救助で活躍していたことを知り、自衛隊に興味を持ちます。進路指導にて、防衛大学校は勉強ができ、お金ももらえると知り、自分にはここしかないと進学を決意します。 しかし、入校式以降、厳しい対応に豹変した先輩たちに強い不満を感じ始めている。 |
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沖田(おきた) 近藤と同室の1学年。父親が自衛官であり、純粋に自衛隊にあこがれている。入校式以降、少しノンビリとした性格でああることから先輩たちに目をつけられ、厳しくされている。 |
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原田(はらだ) 近藤と同室の1学年。高校時代は野球をやっていた。海外派遣に興味を持っている。今は空気キャラっぽい。 |
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松平容介(まつひらようすけ) 近藤の対番で2学年。近藤を先輩として支えてくれる存在。いたずら好きの一面もある? 入校式以降、死んだようにくたびれており、近藤の相手をしてやる余裕がない。 |
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坂木(さかき) 部屋長で4年生。クールな性格のようだ。入校式以降、怒鳴りつける厳しい先輩に豹変。鬼である。修羅である。 |
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西脇(にしわき) サブ部屋長で4年生。おおらかで、後輩想いの先輩。入校式以降、別人のように厳しい先輩に豹変。しかし、イメージはゴリラのまま不変。 |
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乙女(おとめ) 1学年の女子。高校時代にナギナタで全国優勝している。可愛くて男子から注目されている。が、今はそれどころではなく、皆の記憶からも抹消されている。 |
鉄道やバスで座ってはならない
4年生同伴の引率外出とはいえ、やっと外に出られることになった近藤達。羽を伸ばすために電車に乗って横浜へ向かいます。
イスに座ろうとする近藤と沖田でしたが西脇サブ長の指導が入ります。
『バッカもーーーん!!』
『防大生たるもの、鉄道やバスで座ってはならーん!』
『例え全席空いていたとしても』
『凛として背筋を伸ばし、こう!』
皆、西脇サブ長にならい、背筋を伸ばして吊り輪にしました。
歩きながら携帯をいじるな
横浜にやってきた近藤達は久しぶりの解放感を味わいながら、携帯で写メを取り始めます。
そこでも西脇サブ長の指導。
『バッカもーん!!』
『歩きながら携帯をいじってはいかん!!』
『ながら歩きは危ないだろう!!』
『今日一日没収するー!』
皆、携帯を取り上げられてしまいました。
駅員に間違えられる
年配の女性から声をかけられ、道を聞かれました。姿格好から駅員に間違えられてしまったようです。
『よかったらご案内いたします。』
サカキは快く道案内を引き受けます。
『防大生は真の紳士であれ』
『いいかお前ら』
『制服着用時は防大生代表として』
『世間の目にさらされていることを忘れるな!』
さらに別れ際
『あと、団体行動は一学年の基本だ』
『もしはぐれたらその時は・・・”死”だ』
そう言って、サカキ部屋長は年配の女性を美術館へ案内していきました。
西脇サブ長によりますと、防衛大学校の制服は『駅員』だけでなく、『警察官』や『警備員』にもよく間違われるようです。
中華街で昼食
『今日は全てオレのオゴリだ』
『若いオマエらのことだ』
『学食だけでは足りんだろ!』
『遠慮なく食って元気になれ!』
そう言って西脇サブ長は皆に豪華な中華料理をおごってあげます。近藤達は大喜びです。
全て平らげ、皆笑顔で店から出てきました。
『よーし、お前ら次行くぞ。』
『え?』
『オレのオゴリだから残らず平らげてくれ!』
まさかこんなに食べさせられるとは・・・・・さすがに近藤達も参ってきました。
まだ余裕があると思われた沖田ですが、さすがに限界に達したのか、食べながら意識を失ってしまいました。
『食いしばき』だった
西脇サブ長がトイレに行っている間、武井はサブ長が見ていたメモを確認。
そこに書かれてある予定表は地獄の食い倒れツアーでした。
西脇サブ長は部屋ッ子たちが痩せすぎているため、体づくりのため善意でたくさん食べさせていたのです。
とは言っても、もう限界です。
必死に食べることを回避できる提案をする武井。
迷子の道案内で、近藤が迷子に・・・
武井の機転で、何とか外に出ることはできました。
西脇サブ長に言われ、皆は上対番へのお土産を買いに。近藤は倒れている沖田をみるため一人その場にとどまりました。
そこへ、迷子の子供が現れます。
近藤はサカキ部屋長の言葉を思い出し、紳士たる防大生として、子供を駅まで送ってあげることにしました。
無事子供を親元に送ることができた近藤。
皆の元に戻ろうと携帯を探しますが・・・携帯は西脇サブ長に没収されていました。
近藤は慣れない横浜であるため、正確な場所が良くわかりません。
迷子になってしまった近藤は、サカキ部屋長の言葉が脳裏をよぎるのでした。
◆感想◆
前回の第9話から『新展開』ということで、今までよりも和やかなストーリーが続いていますね。今までのように息の詰まる大変だったストーリーとは異なる展開になっているため、何やら別の作品になってしまったような違和感を感じてしまいます(笑)。
今回、『食いしばき』ということで西脇サブ長におごってもらう近藤たちですが・・・これっていくらくらいになるんでしょうかねぇ。
横浜中華街の相場とかぜんぜんわからないため憶測となってしまいますが、
・1人2000円
・人数は7人
・10件程度回る予定
2000円 × 7人 × 10件 = 14万円
つまりは西脇サブ長は10万円以上もおごってあげる気満々ってことになりそうですね。量的にたまったものではありませんが、これはかなり優しい行為だと判断せざるをえませんね。
西脇サブ長の愛に敬礼!
3年前、新横浜の新幹線ホームで、お尻のポケットを探っていてうっかり落とし物をしても気づかず歩いて行く御老人がいました。10メートル後ろを歩いていた防大生が、見つけたと同時に拾って駆け足で追いかけ、エスカレーターを下りかけていた御老人に落とし物を届けてあげていました。天晴れ、おあざくら!
正しくは、あおざくら、ですね! いま、のぞみに乗車中で、ふと、思い出しました!
それは素晴らしいですね!
見習いたいところです。