◆前回のあらすじ◆

先輩たちの厳しい指導が続く中、ミスを繰り返す沖田が目立ってきました。連帯責任であるため、皆が罰を受け腕立てをやらなければいけなくなります。沖田への風当たりが少しずつ悪くなってきます。

それを気にかけてフォローしてあげる近藤。沖田も近藤のやさしさに大喜びです。

沖田が受けた反省文100枚の罰を、代わりに書いてあげる近藤。それを陰から見ていた坂木部屋長と西脇サブ長。次の日、なぜか近藤のベットは木の上に乗っかっていました。

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◆あおざくら◆

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最新『あおざくら~防衛大学校物語~』

部屋の中は常に整理整頓

なぜか木の上に近藤のベットが乗っかっており、皆あっけにとられます。

1年どうし協力し合ってベットを木から降ろします。そのまま部屋に持ち帰ると・・・・・部屋では部屋長とサブ長が部屋内を荒らしまわっていました。

『何してるんすか!?』

『毛布の畳み方が甘ぇーんだよ!』
『もう一度しっかり畳みなおせ!!』

そう言って、ベットの毛布をバラバラに放り投げます。

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『整頓不良ォ!』
『テメェら対番の先輩に何教わったんだ!?』

もう部屋はメチャクチャです。

『おいィ!!』
『誰のロッカーだ!』
『カギかかってねぇーじゃねぇか!』
『不用心にもホドがあるぞォ!!』

そう言って、ロッカーの中身を全部外にぶちまけます。

『朝礼に間に合うよう片付けろォ!!』
『テメェらが外でノロノロしてっからあと15分だぞ!』
『見といてやるからしっかりやれ!!』

廊下

『テメェ! 片づける順番考えろ!!』
『廊下に出たものから片付けねぇと』
『誰かの迷惑になるだろう!』

靴置き場

『角度だけじゃない!』
『ヒモの向きもだ!』
『目を降ろして揃ってなければ気持ち悪いだろうが!!』

『居は気を移す!』
『部屋の中は常に整理整頓を心がけろ!!』

『はっ・・・はい!!』

1学年による昼食の準備

(昼は学生一斉に食事をするため)
(1学年は上級生の食事の準備をしなければいけない。)

昼食の準備は1学年だけということもあり、作業をしながら話をする余裕があります。

沖田は近藤のベットを木の上に持って行ったのはサカキ部屋長ではないかと考えています。

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さすがに一人では無理だろうとツッコム原田ですが、あの先輩ならやりかねないともおもう近藤。

しかし、怒っていても理由や根拠を指摘してくれるというのは悪くないと考えている皆でした。

上級生と下級生の昼食の格差

1学年が用意した昼食を見て、サカキ部屋長が一言。

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『・・・・・・・。』
『マズそうだな・・・・・。』

思いがけないサカキ部屋長の言葉にみんな驚きます。

『オマエラまだメシに手ェつけんな』
『盛り付け担当誰だ? 沖田か?』

『西脇、見せてやれ』

『おう』

先輩には大盛りの上めし。(おいしい)
1学年は水分の多いベチャめし。(まずい)

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大量に炊くとどうしてもムラができてしまうので、こういった盛り付けを行うのが基本となっているようです。

西脇
『(先輩にとって)おいしそうな盛り付け方を心がけるんだ!!』

1学年はまずい昼食となってしまいました。

・・・何故か沖田は問題なさそう。

存在しないドレッシング

『・・・・・・・。』
『近藤、オレの前に大好物の・・・』
『サバ味噌ゴマドレッシングがねぇ』
『探して取って来い。』

サカキ部屋長の命令に従い、近藤はドレッシングを探しに行きます。

『おい原田、面白い話しろ』

原田は難しい要求をされています。

ドレッシングを探し回る近藤ですが、言われたドレッシングがまったく見つかりません。もう昼食の時間も終わってしまいます。

そんな時、西脇サブ長の声が聞こえてきます。

『そういえばサカキよー・・・』
『オマエの欲しがってるドレッシングって』
『去年から入荷しなくなったろー』

『ああ、そうだったな』

近藤・・・絶句。

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『近藤、もういいぞ、帰るぞ』

結局、近藤は昼食を食べることができませんでした。

訓練の反省文

訓練にて別の4年生から指導を受けます。

『敬礼が甘ーいっ!!』
『4学年と一緒なら許されると思ったか!』
『各自三一四号室まで反省文を20枚提出!』

『特にオマエ(近藤)!』
『キサマは30枚で提出いいな!』

なぜ自分だけ30枚なのかと悔しがる近藤。

自習室が荒れていた

今度が自習室が荒れていました。先に戻った部屋長の仕業だと思われます。

またみんなで片付けます。

近藤はこんなことばかり繰り返して何になるんだと、だんだんイライラしてきました。
(特に近藤のはヒドク荒らされている)

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イラつき始める近藤

【近藤所有の反省文】
・清掃について20枚
・その他30枚
・敬礼について30枚
・その他10枚

ドンドン反省文が増えていくため、圧倒的に時間が足りなくなってきました。

風呂を諦めます。昼食をまともに取れませんでしたが、晩飯も諦めるしかありません。時間が足りない為、もらった参考書で勉強する余裕もありません。

そんな近藤に沖田が近寄っていきます。

『ね、ねぇー近藤君ー』
『僕も他の先輩に呼び出されちゃってさ・・・』
『また前みたいに1000円でこの反省文を手伝って・・・』

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『え・・・?』
『なんだ沖田?』

気持ちに余裕のない近藤は目がぎらついています。

さすがに恐怖を感じた沖田は頼むことができませんでした。

原田も、イライラしている近藤を見るのは初めてだと驚いています。

近藤、サカキ部屋長に質問する!!

こんな意味のないことをやらせていったい何になるというのか・・・・・。近藤は納得がいきません。

近藤は『でもサカキ先輩、怒ってても一応、理由や根拠を指導してくれるよね』という言葉を思い出します。

意を決して、近藤はサカキ部屋長の元に向かいます。

それを見た沖田と原田は、近藤がブチキレたと思い、しがみついて必死に止めます。

『サカキ部屋長、質問があります』

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近藤は納得がいかない
・存在しないドレッシングを探させる
・ベットが木の上に乗っかっている
・反省文を何十枚も書かされる

これらが一体何のためにやらされているのかをサカキ部屋長に質問します。

『自分で考えろ・・・と言いたいところだが』
『いいだろう、教えてやるよ』

サカキ部屋長の思いがけない言葉に、近藤の顔にも笑みが浮かびます。

『一学年ども全員たて!』
『他のヤツらにも教えてやる』
『気合入れるため、上着は脱いでイスに座れ』

なぜ脱ぐのかという疑問を胸に、上着を脱いでイスに座ろうとします。

『おい!』
『そこじゃねぇよ』
『何勝手にそれに座ろうとしてんだよ』
『別のイスだよ!』

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『そこにあるだろ』
『空気のイスがよ!!』

◆感想◆

地獄だ! マジで地獄だ!!

やっていける自信がありません。これは肉体的にも精神的にもかなり強くなければやっていけませんよ。とてもではありませんが、自分には無理です。想像のはるか上です。

自衛隊でやっていくには、これくらいの忍耐がなければダメってことなんでしょうねぇ。厳しいです。

そういえば、先日、小学生の男の子が親に山の中においていかれて行方不明になってしまったということがありましたね。自衛隊の人たちが山の中を何日も何日も探し回っていました。

あれって、道なき足場の悪い山中を、しかもアップダウンばかりの場所を一日中歩き回って探していたんでしょうね。

あまり自衛隊の苦労話が表に出てくることはありませんが、こういった世界で培ってきたのかなぁとも思えますね。

来週は巻頭カラーとなります。作者が張り切りだしそうで怖い!!

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