◆前回のあらすじ◆

『ここはもうお前の家でもあるんだから』
珠彦のこの言葉で、今までのわだかまりが完全に溶け、本当の兄妹になれたような気がする珠子。

また、冬休みに返ってくることを約束し、神戸に行ってしまいました。

そして、珠彦は高等学校へ行くことに。

161203-t56

職員室で珠彦は、自分と同じ時期に転入することとなった『白鳥策』を紹介されるのでした。

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◆大正処女御伽話◆

1巻(1話・2話・3話・4話5話6話7話8話
2巻(9話・10話・11話・12話・13話・14話・15話16話
3巻(17話18,19話20話21話22話
4巻(23話24話25話26話27話28話29話30話
5巻(31話32話33話34,35話36,37話最終話

【最新】大正処女御伽話

学校登校日前日の珠彦の夢

大正10年9月1日。

珠彦と母親は一緒に車で出かけ、事故にあってしまいます。

母親は亡くなり、珠彦の腕は二度と動かない状況になってしまいます。

父親
『・・・・・そうか』
『面倒な事になったな』

事故で意識を失っていた珠彦は、夢なのか現実なのか判断つかないまま、うっすらと父親の言葉を聞いていました。

学校に行っても『志磨家』の人間と言うことで、味方になってくれる者など誰もいません。

珠彦にとって学校は良い思い出などない場所でした。

珠彦が学校に行く理由

嫌な夢を見てしまったと、目を覚ます珠彦。

例え学校が嫌な場所でも、ユヅとの将来のことを考えれば頑張って通わなければいけません。

珠彦は前向きな気持ちで学校へ向かうことにするのでした。

2人の転入生

珠彦と同じ日に転入することになった『白鳥策(しらとりはかる)』。

珠彦とハカルは同じクラスに転入することになります。

『白鳥ことりちゃんの双子の兄』と言うことで、皆から注目を集めます。

次に、珠彦の自己紹介。

背が高いことから、クラスメートにバスケ部へ誘われますが、右腕が不自由であるため入ることはできません。

また『志磨』の名を聞いて、皆は評判の悪い一族の人間であることに気が付きます。

クラスの皆
『なあ志磨って羅刹の一族っていわれてる・・・』
『目つきが悪くて背が高いからそうだろうな』
『隣の組にあいつの親父に会社を潰されて学校辞めた奴いたよな』
『うわあ、それは本当か?』
『最初だからしおらしくしてるが後で本性を出すかもしれんぞ』
『関わらん方がよさそうだな』

珠彦の評判は最悪でした。

皆に嫌われる珠彦

白鳥ハカルは皆の話題を集め、多くの人に囲まれます。

しかし、珠彦の元へは誰もやってきません。

次の授業は体操です。皆は着替えて外へ出ます。しかし、珠彦は右手が使えないため、着替えに時間がかかってしまい遅れてしまいました。

連帯責任として、全員が時間いっぱい校庭を走らされます。ますます、珠彦は嫌われてしまうのでした。

昼食の時間も誰からも誘ってもらえない珠彦。

一人で、ユヅが頑張って用意してくれた弁当を食べます。

珠彦
『僕は頑張るからね』

そんな珠彦を、ただ一人、ハカルだけが気にかけていました。

珠彦の隣に座るハカル

一人で席に座っている珠彦に、ハカルは声をかけます。

この時間は『自分の大切な人を描く』という授業。

珠彦はユヅを、ハカルはことりちゃんを描くことにします。

ハカルは珠彦の絵を見て笑い出してしまいます。下手な上に、頼まれてもいないのに自分のサインまで書いているからです。

ハカルは手本として自分の絵を見せます。しかし、珠彦は自分よりも下手だと感想を述べます。

結局、先生からはどちらも酷い絵ということで怒られてしまい、絵の宿題を出されてしまうのでした。

ハカルが珠彦の家へやってくる

先生に『お互いの絵を描くように』という宿題を出された2人は、珠彦の家で一緒にやることになりました。

ユヅは珠彦がつれてきたお客様を快く出迎えます。

ユヅに学校の感想を説明

お茶のおかわりをもらいに台所へ行く珠彦。

そこで珠彦はユヅから『学校の感想』を聞かれます。

珠彦
『新しい学校はいいな』
『生徒たちも皆、大らかで気のいい連中』
『バスケ部に誘われた』
『体操はマラソンだった』
『ユヅの弁当は格別だった』
『苦労するかと思ったが杞憂に過ぎなかった』
『楽しかった』

珠彦はユヅを安心させるために話の中に嘘を交えて説明します。

ユヅも珠彦のことをとても心配していたのです。

学校で楽しくやっているし、友達を家に連れてきたしで、ユヅはとても安心するのでした。

嘘を本当にしていこう

珠彦とユヅの話をコッソリ聞いていたハカル。

珠彦の部屋で珠彦に言います。

ハカル
『嘘で笑顔にするのはちと違わへんか?』

珠彦はユヅを悲しませたくはなかったため嘘をついてしまったのです。やっぱり正直に・・・・・そう言いかける珠彦に、ハカルは言います。

ハカル
『アホ』
『これから本当の事にしたらええ事や』
『ほんなら嘘ついたことにならへん』

はじめての友達

ユヅに呼ばれて、珠彦とハカルは一緒にごはんを食べることになります。

急に『友達』と言われて、珠彦は驚きます。

ハカル
『友達やろ僕ら』
『仲良うしてやー』

学校で自分が嫌われている存在だということを知っていて、ハカルは『友達』だと言ってくれるのです。

珠彦は嬉しくて、つい顔を赤らめてしまうのでした。

◆感想◆

珠彦に男の友達が出来ましたねぇ。

前回の登場から、珠彦の友達になるのかなぁとは思いましたが、裏を突いて陰険な性格の人間かもしれないという心配もありましたが、これこそ杞憂に終わってくれました。

少女漫画なんかでよくあるんですよね。『こんな嫌なキャラは登場させないでほしいなぁ』みたいなキャラが。

とりあえず、珠彦の学校生活は最悪の事態は避けられそうなので一安心です。

気になったのが冒頭のこの部分。

『大正10年9月1日』
『僕は母と出かけ事故に逢った』

これはちょっとおかしいと思うんですよ。

第1巻の『第1話』によりますと、ユヅが珠彦の元へやって来たのは『大正10年』となります。

実はこの第1話にて、このような説明があります。

事故に逢ったのは『去年』となっているんですよ。

事故に逢ったのが『大正10年9月1日』であるなら、第1話は『大正11年』ということになります。しかし、第2話の時点でまだ『大正10年12月31日』なんですよねぇ・・・・・。

まぁ、作中に『ユヅが来て一ヶ月後』と月日は進んでいるので、この間に大正11年になったともいえるかもしれませんが・・・・・第2話がああなので、いまいちしっくりきません。

この状況をどう解釈するべきか・・・・・。

強引に解決させるなら
・第1話は大正10年12月~大正11年1月』までを描いた。
・第2話は時間を戻して大正10年12月31日とした。
ってところでしょうか。

そうでないなら
作者『間違えました。』
ってことになるんじゃないかなぁと思います。

父親の『面倒な事になったな』という言葉もいまいち引っかかります。何か意味のある言葉であるような気もしますが・・・・・現時点ではよくわかりません。

ハカルとことりちゃんも何だか上手くいっていないような雰囲気ですし、まだまだ先のわからない展開が続きそうです。

桐丘さな先生のツイッター

『もし、珠彦が女の子だったら』というテーマの絵だそうです。

どこのメインヒロインかと思えるような可愛さに仕上がっております(笑)。

そして、こちらが『ユヅ』『珠子』『リョウ』を男にしたバージョンだとか。

これはこれで、新たな物語が生まれそうです(笑)。

しかし、女の子の一人暮らしの場所に男をよこされても困りものですねぇ。

『sai2』というソフトを使ってのイラストだそうです。

僕は絵を描かないのでよくわかりませんが、イラストを趣味としている方は調べて、作者さんのように描けるか挑戦してみるのも面白いかもしれませんよ。

クリスマスということで『ユヅツリー』の登場です。

なかなかのデザインセンスで、可愛く仕上がっていますねぇ~♪

こちら、男女反転もののストーリー。

これはこれでアリですよねぇ。単行本などで『スケバンユヅ?』と同様、連載ものとして描いていってもらいたいものです。

なるほど、『ゆず風呂』ですかぁ。

こうなりますと、ホット温かい『ゆず茶』とか、ピリリと辛い『ゆず胡椒』などもありかもしれませんねぇ。

そして、こちらは『サンタユヅ』。

果たして大正時代にクリスマスという風習があったのか、気になるところです。

こちら、2人の干支で描かれています。

ユヅが猿で、珠彦が蛇だとか。

珠子のスマホ用壁紙です。

気に入った方は使用してみましょう。

そして、こちらがユヅのスマホ用壁紙です。

そういえば、ユヅの誕生日は12月31日でしたね。何だかバタバタしていて、あっという間に過ぎてしまったため忘れていました。

発売日が12月31日であったため、こちらが2017年度の初記事となりました。

2017年度が大正処女御伽話にとって良い年になりますように!

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