かなりダークがかったジョークストーリーです。純粋に本作品を楽しんでいる方にはお勧めできません。
前編、中編、後編とあり、後になればなるほどダーク度が一層増していきます。ダークなジョークがわかる方のみ、閲覧ください。
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◆大正処女御伽話◆
1巻(1話・2話・3話・4話・5話・6話・7話・8話)
2巻(9話・10話・11話・12話・13話・14話・15話・16話)
3巻(17話・18,19話・20話・21話・22話)
4巻(23話・24話・25話・26話・27話・28話・29話・30話)
5巻(31話・32話・33話・34,35話・36,37話・最終話)
(前編)坊ちゃんなら大丈夫!
あっしは志磨家に使える使用人。作者様に名前さえ付けてもらえなかった、しがない野郎でさぁ。
普段、あっしは別の仕事をしながら、坊ちゃんの学校の送り迎えを車でやっていやす。坊ちゃんはとても読書好きなお方で、毎日、学校帰りに本屋によっていやした。
そんなある日、本屋で坊ちゃんが何やらソワソワしていることに気が付きやした。一体何を見ているのだろうと、チラチラ見ている先を覗いてみやすと・・・・・そこには大人の男が好んで読みそうな本がおかれていやしたのです。
使用人A
(坊ちゃんもお年頃なんだなぁ)
そう思ったあっしは、その本を購入することにいたしやした。
車の中・・・・・
使用人A
『いやぁ、あっしはこういった本に目がありやせんでね』
『・・・あ! そういえばこの本はすでに買っていやした!』
『どうしよか・・・すいやせん、坊ちゃん』
『何でしたら貰っていただけやいたしやせんか?』
珠彦
『!! そ、そうか!』
『そういうことならば仕方がないな!』
そう言って、快く受け取ってくださいやした。
それからというもの、あっしは、毎月、坊ちゃんのために、その本を購入してあげることにいたしやした。
坊ちゃんもそれがわかっているようでして、何やら理由をつけては、あっしにお金を渡してくれるようになりやした。本当に、珠彦坊ちゃんは心の優しいお方です。
そんなある日・・・・・あっしの代わりとなりやした別の運転手が、交通事故を起こしてしまいやした。
坊ちゃんは右腕が不自由となり、千葉の方へ追放される手はずとなってしまいやした。坊ちゃんの目は完全に死んでしまっているかのような状況に・・・・・。とても不憫でなりやせぬ・・・・・。
あっし程度の使用人では坊ちゃんのためにしてやれることなど・・・・・、いや、あった! ありやした! あっしは、坊ちゃんの耳元でそっと囁きかけやす。
使用人A
『坊ちゃん・・・、あの雑誌・・・』
『千葉の家の方に毎月とどくよう』
『手配しておきやすから・・・・・』
その時・・・・・、あっしは気づきやした。珠彦坊ちゃんの目に輝きが戻ってきやしたことを!
使用人A
(坊ちゃんなら大丈夫!)
これから先、坊ちゃんの前には多くの困難が立ちふさがることやと思いやす。しかし、坊ちゃんなら必ず乗り越えていけるはず! あっしはそう確信せずにはいられやせんでした。
>>(中編へ続く)
あとがき(1)
この話は『ボンボンの珠彦がどうやって通販で本を入手する手はずを整えることが出来たんだろうか?』と疑問に思ったことから思いつきました。裏で使用人が手助けしたとしか考えられないわけです。おそらく、こういったことがあったんじゃないかなぁと考えていたものを形にしてみました。
次回の中編ではストーリーがあらぬ方向へと動き出します。ユヅと出会って以降の珠彦が、とんでもないことをしでかしてしまうのです。まさに、本編を無視したダークゾーンに突入します。その話は、次のジャンプSQの発売日である5月2日ごろ、こちらで更新しようと思います。
なお、画像が無いと寂しいので、おいおい、追加していきます。
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