大正処女御伽話に登場するヒロイン『夕月(ユヅ)』に関して、キャラクター紹介として時系列順にまとめてみようと思います。
この作品は、『ユヅが売られて珠彦の元へやってくる所』からストーリーが始まっています。ファンとしては『幼いころのユヅ』とか、『女学校時代のユヅ』とかのストーリーもやってほしいものですよね。
どこか区切りのいいところで、過去に戻ってやってくれないかなぁ・・・と独り言です。
スポンサーリンク
◆大正処女御伽話◆
1巻(1話・2話・3話・4話・5話・6話・7話・8話)
2巻(9話・10話・11話・12話・13話・14話・15話・16話)
3巻(17話・18,19話・20話・21話・22話)
4巻(23話・24話・25話・26話・27話・28話・29話・30話)
5巻(31話・32話・33話・34,35話・36,37話・最終話)
(大正3-8年)尋常小学校の頃
第8話、尋常小学校時代と思われるユヅです。落ち込んでいる友達のことでお母さんに相談しています。
幼い身の丈から尋常の低学年だと推測できますが・・・・・、よくみると現在と大差ないような気がしなくもないという。う~ん、どうしよう。
(大正9-10年)女学校時代
第2話、ユヅが珠彦の元へ来る前の女学校時代を語っています。
しかし・・・・・ユヅの女学校時代のタイミングは少々ややこしいです。
第25話の作者さんの説明によりますと、『大正10年に「4月から一学期」と変更になった』となっています。つまり、『それ以前は9月から一学期』だったわけです。
そうなりますと・・・ユヅは尋常(小学校)を卒業した後、大正9年9月から女学校に入学したことになりますよね。
そして、制度の変更で、一学年は7ヶ月で終了し、二学年が大正10年4月から始まったということになると思われます。
(大正10年11月)お金で売られ女学校を辞める
第1巻の特別編、借金で困っている両親のために、ユヅは貸主の家の坊ちゃんのところへ嫁ぐことになります。
▲第1巻『特別編』女学校時代のユヅ
皆に学校を辞めることを話します。そして、親友である『美鳥』さんともお別れです。(美鳥さんとは16話で再開)
(補足)ユヅが売られた時の金額
単行本第2話では、ユヅが売られた時の金額は『1万円』となっています。
しかし・・・実は、雑誌掲載時は『20万円』となっていました。
何と、単行本でユヅの金額が1/20になってしまったという(笑)。
第7話の説明によりますと、『当時の10円で、現在の5万円程度』だそうです。
となりますと、大正時代の1万円は、現在のお金で5000万円程度ということになりそうですね。
20万円だと・・・・・10億円ですか、なるほど。
何にしても、ユヅは女学校に行っていたわけですし、親がそれなりの借金をしていたというわけですから、ユヅの家庭は当時としては裕福な部類だったってことだと思われます。
▲第1巻7話より
スポンサーリンク
(大正10年12月)ユヅが珠彦の元へやってくる
第1話、売られたユヅが珠彦の元へやって来ます。
ハッキリとはわかりませんが、これだけ雪が降っているわけですから、ユヅがやってきたのは12月だと思われます。
ちなみに、ユヅの誕生日は『1908年(明治41年)12月31日』となります。
『大正10年』とは1921年のことです。
となりますと・・・・・あれ? この時、まだユヅは誕生日を迎えていないので、12歳ってことになりますよね? 誕生日を迎えて13歳となります。
これは、大正時代ですから『数え年』で計算しているということだと思われます。
ですから、現代では12歳ですが、大正時代の数え年では13歳であり、誕生日を迎えて14歳になるってことなんでしょうね。
(大正10年12月31日)二人で新年を迎える
第2話、大正10年12月31日はユヅの誕生日です。数え年で14歳となります。
この時点では、まだユヅは自分の誕生日のことを珠彦に話していません。(というか、話すのは1年後です)
珠彦と布団を並べ、新年を迎えることになります。
(大正11年夏)珠子が登場
第7話、ユヅが珠彦の元へやって来て約半年後くらいに『珠子』が登場します。
珠子の年齢は『12歳』。しかし、これも数え年ですから、現代の年齢で言うと11歳ということになりますね。
初登場時は、お高くとまったお嬢さまでした。
(大正11年9月1日)珠彦の誕生日
第10話、この日は珠彦の18歳の誕生日です。(現在の年齢で17歳)
ユヅは珠彦の誕生日を知っていたため、お祝いをします。
珠彦は今まで誕生日を祝ってもらったことが無く、寂しい思いをしてきたため、いたく感動します。
(大正11年9月1日)リョウが登場
第11話、珠彦の誕生日の夜にリョウが登場します。珠彦と同い歳の18歳。
初登場は泥棒やってますし、ユヅにきっつい意地悪したあげく、珠子と違ってフォローとなるストーリーも遅かったため悪い印象が強いって方も多いかもしれません。
(大正11年12月31日)ユヅの15歳の誕生日
第13話、この日、ユヅは15歳となりました。
旧民法では、男子17歳、女子15歳で結婚可能とのこと。(親の許可が必要)
この時に、勢い余って初めてのチューをしてしまったりします。
スポンサーリンク
(大正12年8月31日)美鳥さんとの再会
第16話、女学校時代の親友である美鳥さんと再会します。
結婚し、九州へ引っ越すことになった美鳥さん。もう二度と会うことができなくなるかもしれない為、最後に東京で会いたいと連絡してきたのです。
ユヅは一人、美鳥さんに会うため東京へやってきます。
しかし、次の日・・・・・・・
(大正12年9月1日)関東大震災
第16話の最後にて関東大震災が発生します。
この後、珠彦はユヅを探すために被災地となった東京へ・・・・・・・
(大正12年9月4日)珠彦、東京でユヅを見つける
第20話、偶然、橋の上でユヅの親友である美鳥さんと出会うことができた珠彦は、ユヅを見つけることが出来ました。
次の日、ユヅは意識を回復し、元気になっていきます。
(大正12年9月中旬)将来の事を誓いあう
第24話、東京に戻って来たユヅたちは、遅ればせながら9月1日の珠彦の19歳の誕生日を祝うことになります。
夜、珠彦はユヅに将来のために学校に行くことを告げます。
そして、結婚はもう少し待ってほしいと。
(大正12年11月)珠彦、高等学校への入学
第25、26話、『学校に行きたい』という珠彦の願いを父親が受け入れ高等学校への進学を許可してくれます。
しかし、父親が出した条件は『入学試験』と『一年と二年で受ける試験』を優秀な成績を修めて飛び級で二年生から入学するようにと言うものでした。
珠彦はユヅと幸せな人生を送るためと必死に勉強し合格します。
珠彦と同じ日に学校に入学することになったのは、今、世間で有名な歌手『白鳥ことり』の双子の兄である『白鳥策(はかる)』でした。
(大正12年12月)白鳥ことりとの出会い
第28話、ハカルの双子の妹『白鳥ことり』ちゃん。ユヅも夢中となる歌手です。
ことりちゃんは、結婚を前提として一緒に暮らしているハカルの友人珠彦とユヅに興味を持ち『恋愛』について教えてほしいと、ハカルを通して珠彦の家にやってきたのです。
ユヅにとってはあこがれの存在がやってきて大はしゃぎ。
(大正12年12月31日)ユズの16歳の誕生日、そして失踪・・・
第30話、ユヅの16歳の誕生日。珠彦はユヅにコンパクトと思いを込めた手紙をプレゼント。
これからも2人で幸せな日々を送ろうと考えていた矢先・・・・・ユヅが珠彦の元から失踪してしまいます。
スポンサーリンク
(ユヅのコンプレックス1)髪がくせっ毛
第1話で語られた、『ユヅの大きな悩み二つ』のうちの一つ。
髪がくせっ毛で、三つ編みくらいしか束ねる方法が無いようです。
しかし、珠彦が『可愛い』と言ってくれたおかげで、そこまで強いコンプレックスではなくなったようです。
珠子が登場した時に思ったのですが、おそらく珠子の髪は、ユヅにとって理想なんでしょうねぇ。
というか、ユヅの理想をそのままに作られたのが珠子というキャラのような気がします。
(ユヅのコンプレックス2)胸が大きい
第8話で発覚する、ユヅの悩みの二つ目。
実は、ユヅの胸はとても大きいのです。
髪のコンプレックスはすぐに教えてくれたのですが、こちらはバレるまで教えてくれませんでした。ということは、ユヅにとって一番の悩みであるってことなんでしょうね。
普段はサラシを巻いて、押さえつけているようです。
では何故、ユズはこのような悩みを抱えなければいけなくなったのか?
実は、作者の前作である『シズコはオレのヨメ(全3巻)』という作品。こちらのヒロインも同じ特徴を持ちます。
▲シズコはオレのヨメ第1巻の第1話より
・見た目小柄
・服の上からではよくわからない
・実は胸が大きい
完全にユヅと一致します。しかし、シズコの場合、この胸を誤魔化すのは無理のような気も・・・・・。
つまり、ユヅの胸が大きいってのは、作者のヒロインに対するこだわりということだと思われます。
【まとめ】大正時代の曲
大正処女御伽話の作中で使用された曲を別記事にてまとめています。聞いてみたいという方はご参照ください。
【まとめ】作中使用の童謡や大正時代の流行歌
https://mangakansou.xyz/archives/5208
◆あとがき◆
ユヅにとって、重要なポイントとなるところをピックアップしてみました。
大雑把にやったので、後々、ちょこちょこと書き換えたり書き足したりしていくかもしれません。内容が若干変わっていても、あまり気にしないでくださいませ。
内容的に間違えていると思える点がありましたらご指摘くださると助かります。
スポンサーリンク
結構、ツッコミ所がある作品ですね。
>女学校
「女学校」は基本的に金銭的に裕福な家庭の女子、所謂「お嬢様」しか進学できない学校の「高等女学校」を指す言葉です。
作品で触れられている「実業高等女学校」は、「高等小学校」と「実業学校」がごちゃ混ぜになっているのかもしれません。
>年齢
太平洋戦争前は年齢を「数え歳」で表す事が多かった訳ですが、「産まれた時」を「1歳」として、「1月1日」に「歳を取る」というのが一般的だったようです。
また、当時は年末年始に家からあまり出ない風習が根強かった為、12月後半から1月初めに生まれた子供は、1月になってから役場へ申請する事が多かった様です。
その際、先に触れた「1月1日に歳を取る」という事やゲン担ぎもあり、12月後半に生まれた子供は「1月1日生まれ」として申請する事も珍しくなかったと言います。
なるほどです。
そうなりますと、皆は元旦で1つ歳を取るって感じですか。
確かに当時はカレンダーとかある家も少なかったでしょうし
誕生日と言う発想も弱かったかもしれませんね。