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◆薬屋のひとりごと◆
1巻(1話・2話・3話・4話)
2巻(5話・6話・7話・8話)
3巻(9話・10話・11話・12話・13話・14話)
4巻(15話・16話・17話・18話・19話・20話・21話)
5巻(22話・23話・24話・25話・26話)
6巻(27話・28(前・28(後・29(前・29(後・30話・31話・32話)
7巻(33話・34話・35(前・35(後・36(前・36(中・36(後・)◆
8巻(37話・38話・39話・40話・41話・42(前・42(後)
9巻(43(前・43(後・44話・45話・46話・47話・48話)
『食事の毒見』をやらされるマオマオ
玉葉妃の『侍女』になることになった猫猫。自分専用の部屋まで用意してもらいました。
ところが、自分は仕事をさせてもらえません。自分から仕事の手伝いを申し出るのですが、他の侍女たちは手が足りているから部屋にいて良いといいます。しかも、お茶会で余ったお菓子まで提供してくれるのです。
とても優しい人たちなのですが、猫猫は少し気になることがありました。
何やら侍女たちは自分の事を『哀れみの眼』で見ているような雰囲気だったのです。
その理由はすぐにわかりました。猫猫に任された侍女としての仕事は『食事の毒見』だったのです。
実は過去2回、玉葉妃は食事に毒を盛られたことがあります。毒見役の内、一人は軽く済んだものの、もう一人は神経をやられて手足が動かなくなるという後遺症が残ってしまいました。
こういった事情があったため、他の侍女たちは猫猫のことを使い捨ての毒見役として用意された哀れな娘として見ていたのです。
猫猫の前に出される食事。
猫猫は食材の色、匂い、そして舌にしびれが無いことを確認しながら食していきます。
それを見守る玉葉や侍女たち。
猫猫
『それらしい毒はありません』
それを聞いて、皆は安心します。
しかし、猫猫にしてみれば毒見などは大したことではありませんでした。
普段から薬の実験として、自分の体に様々な毒を入れていたのです。
そのため、体は少しずづ毒に慣れていき、ちょっとやそっとの毒では効かないようになっていました。何より、毒を見分ける自信もあります。
猫猫にしてみれば、この毒見はとても楽な仕事だったのです。
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侍女たちの気づかい
毒見の後、猫猫は侍女頭の紅娘(ホンニャン)の部屋に呼ばれます。
紅娘は毒見の時の感想と共に、猫猫の身内に関しても話を聞きます。
紅娘
『薬の知識と字が書けることを言っていれば』
『お給金はもっともらえたはずだけど』
猫猫
『かどわかされて後宮へ連れてこられたのに』
『今も人さらいに給金の一部が送られているなんて』
『腸が煮えくり返ります』
猫猫が誘拐されて後宮に連れてこられ、しかも給金の一部を取られていることを知った紅娘は、いきなりお茶用の水がめを猫猫に渡そうとします。
疑問に思いつつ受け取ろうとする猫猫でしたが、猫猫が触ろうとした瞬間、紅娘が落としてしまい、水がめにヒビが入ってしまいました。
いきなりの思いもよらない事態に驚く猫猫。
猫猫
『・・・申し訳ありません』
『仕送り分から差し引いてください』
『足りなければ手持ちからも』
紅娘は、人さらいに給金が渡らないよう策を立ててくれたのです。しかも、人さらいにお金を請求する手配までしてくれるとのこと。
紅娘
『これは毒見役の追加給金の明細』
『危険手当というところね』
それは給金とほぼ同額のお金でした。
猫猫
『ありがとうございます』
色々と気を聞かせてくれる紅娘にお礼を言って、猫猫は部屋を出て行きました。
部屋から出て行く猫猫を陰に隠れてコッソリと覗く侍女の3人。
腕に巻かれた包帯。火傷の跡。そして口数が少ない。
今までよほどひどいギャクタイを受けてきたのだろうと同情するのでした。
猫猫の侍女としての生活
猫猫の毒見役は
・2回の食事
・お昼のお茶会
・数日に1度の滋養強壮料理
くらいでした。
この毒見以外でも食事はとっていますし、しかも食事の量や質も以前より豪華になりました。
それ以外では仕事を与えてもらえることも無く、ずっと部屋にいるという生活。
猫猫
『家畜にでもなった気分・・・・・』
毒見と言う同情から、皆とても親切ではありますが、退屈でやる事もありません。
媚薬を作ってほしい
壬氏に呼ばれ、翡翠宮へやってくる猫猫。
ある武官から包子(ぱおず・中華まん)を貰ったため、味見をしてほしいと頼んできます。
猫猫は半分に割って匂いをかいでみます。
猫猫
『これは催淫剤(精力剤)入りですね』
壬氏
『食べなくてもわかるのか』
猫猫
『害はありませんので』
『持ち帰り美味しく頂いてください』
とは言っても、くれたのは男の武官。壬氏(男)にとってはあまりうれしい事でもありません。
そこで、急に壬氏は猫猫にお願いごとをしてきます。
『媚薬』を作ってほしいと言うのです。
いまいち心を許せない相手であるため猫猫は不振がるのですが、冷静に考えれば『薬を作ってほしい』という依頼です。今まで我慢してできなかった『調薬』ができるのです。
壬氏がどういった目的で『媚薬』を必要としているかはわかりませんが、猫猫としては願ったり、かなったり。
猫猫
『時間と材料と道具さえあれば』
『準ずる物なら作れます』
そう言って、快く引き受けるのでした。
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◆感想◆
翡翠宮(ひすいきゅう)の侍女たち
どうやら玉葉妃が住んでいる場所を『翡翠宮』というようです。
そして、玉葉妃の身の回りの世話をしているのが4人の侍女たち。左の娘だけ髪の色が違うので、後々、猫猫と親しくなっていくのかもしれませんね。
『銀の皿』であれば毒を見分けられる
全ての毒と言うわけにもいかないようですが、メジャーどころの毒は『銀』に触れると変色するようです。その為、毒を盛られる恐れがある場合は『銀の皿』を使うと良いとか。
しかし、妃の命を狙うくらいの人物であれば、銀に反応しないようなタイプの毒を使うでしょうからね。気休め程度にしかならないように思えます。
(難解用語)『寵妃(ちょうひ)』
◆玉葉妃は帝の『寵妃(ちょうひ)』
寵妃(ちょうひ)って何なのか? 検索してみますと『特にかわいがっているきさきや婦人』と書かれてありました。
つまりは、『帝から最も愛されている妃』という意味として『帝の寵妃』と書かれてあるのだと思われます。
(難解用語)『矜持(きょうじ)』
◆上級妃としての『矜持(きょうじ)』が保てない
『矜持』というのは『プライド・自尊心』などといった意味の言葉のようです。どうやら『身分の高い人』などに使われる言葉のようです。
ですから、ここでは『上級妃としての「尊厳・プライド・立ち位置」を保てない』という意味合いで使われているものと思われます。かみ砕いて言うと『もっと侍女を増やさないと他の者達から軽く見られてしまいますよ』ということかと。
(難解用語)『媚薬(びやく)』
壬氏が猫猫に作ってほしいと頼んだ『媚薬』とは何か?
調べてみると『惚れ薬』とか『精力剤』って感じの解釈になってくるようです。
まぁ『惚れ薬』などと言っても嫌いな人間を好きになるような薬が実在するとは到底思えませんので、現実的に考えれば『精力剤』という意味で語られているものと思われます。
『媚薬(びやく)』と『催淫剤』
『媚薬』の後に『催淫剤』が登場して、私、困惑です。これ、ほとんど同じ意味だと思うんですよね。どちらも精力剤だと思います。
ただ、わざわざ2つの用語を使ってきたという事は、別物ってことになると思うんですよね。そうなりますと、『催淫剤が精力剤』であり、『媚薬は惚れ薬』ってことなのかもしれません。
実際の所『惚れ薬』というものは実在しないと思うのですが、漫画的には『実在する』という設定で話を進めていく・・・・・という事なのかもしれません。
壬氏が媚薬(惚れ薬)を何に使うのか?
当然、猫猫に作らせて、猫猫に使うんでしょうね。
いまいち壬氏が何をやろうとしているのかわかりませんが、何やら猫猫を利用したいような雰囲気です。その為に色目を使っているようですし。
しかし、猫猫にはまったく効果が無さそうなので、媚薬(惚れ薬)を作らせて猫猫を自分の思い通りにしたいのだと考えているのだと思います。
壬氏がやろうとしていることを玉葉妃もわかっている?
2~3度読み返してみて思ったのですが、これは『武官が用意した催淫剤入りの包子』なのではなく、『壬氏が猫猫に食べさせることを目的として用意した包子』のように思えます。
何だか、壬氏の表情が『当てが外れた』と言っているかのような雰囲気だからです。
そして、玉葉妃が笑っているのも、『壬氏がやろうとしていることを知っていて失敗に終わったから笑っている』という雰囲気であるように感じられます。
『媚薬を作ってほしい』というのも、結局のところ『猫猫でも気づかないような媚薬(催淫剤)を、猫猫自信が作ってくれ』という策であるように見受けられますね。
そう考えれば、何だかしっくりきます。
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