◆前回のあらすじ◆

先生から風邪をうつされてしまった近藤は高い熱を出してしまいます。医務室の先生に診てもらったところ、風邪だから今日一日薬を飲んで休むようにと言われます。

一日グッスリと眠って休んだ近藤でしたが、やらなければいけないことが沢山あったため、慌ててしまいます。

しかし、それは皆が協力し合ってフォローしてくれていたのです。皆の友情に、つい涙ぐんでしまう近藤でした。

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◆あおざくら◆

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最新『あおざくら~防衛大学校物語~』

横須賀で部屋会

サブ長の熱いテンションで行われることになった週末の部屋会。

まずはカラオケ。サブ長の熱い歌声が響き渡ります。

サブ長
『ばっかもーん!』
『ヨーソロー、コーラスせんかー!!』

『サカキは今、教官に呼びだされている!』
『合流するまでに会場を温めておくんだ!』

そう言われて、必死にタンバリンを鳴り響かせる沖田。

何故か脱ぎ始める原田。

さらに何故か森山直太朗の明るいとは言い難い歌『生きてることが辛いなら』を歌い始める近藤でした。

近藤の歌う歌詞にサブ長は語り掛けます。

サブ長
『そんな時はグッとこらえて!』
『そういう人生もまた人生!!』

そこへ遅れてやってきたサカキ部屋長。

扉の中は、今まで経験したこともないような雰囲気でした。

皆の成長を喜ぶサブ長

カラオケの後はダーツ。

そしてビリヤードと楽しい時間を過ごします。

しめはサブ長が予約していた豪華な場所での食事。大きくて美味しそうな肉の塊が出てきます。

東堂
『この一塊で2万円・・・なんつー肉だ』
『ボリュームもスゲー、何キロあるんだ』

原田
『うおおうめー、やわらけー』

お酒が入ったことで泣き上戸になってきたサブ長。

部屋っ子たちが厳しい生活を乗り越え成長してくれたことを涙を流して喜びます。

特に近藤は志も持たず、笑顔もなかったため、サブ長にとっては一番心配していた人物でもあったのです。

前期が終わったら部屋替えで皆バラバラ

部屋会も終わり、防大に帰る最中、サブ長が倒れてしまいました。飲みすぎです。

仕方がないのでタクシーで防大まで移動し、台車を使って部屋までサブ長を運ぶことになりました。

いつも以上にテンションが高く、飲みすぎてしまったサブ長。サカキ部屋長はその理由をみんなに話します。

もうすぐ本格的な遠泳の訓練が始まります。そうなってはもう一緒に楽しむための時間はほぼ作れなくなってしまいます。

そのため、今日はサブ長にとって、とても大切な日だったのです。

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一学年中期の小隊学生長付

酔い覚ましで屋上へ向かうサカキ部屋長。

近藤も来るようにと言われ、ついていきます。

サカキ部屋長
『指導教官から「小隊学生長」を打診された』

近藤
『え!? おめでとうございます!』

サカキ部屋長
『小隊員をまとめんのが小隊学生長だが』
『それを補佐する小隊学生長付を』
『中期からは一学年もやることになる』
『言ってみれば小隊内の一学年の中心だ』

『それを、俺はオマエにやってもらいたいって思ってる』

『一学年中期の小隊学生長付は』
『まずやれるやつはいねぇってくらいの激務だ』
『何か役得があるってわけでもねぇし』
『テメェのためになるかはわからねぇが・・・』
『やってみるか?』

近藤の気合の入った返事に、サカキ部屋長は少し笑みを浮かべるのでした。

◆感想◆

おお、近藤君、出世コースまっしぐらですね。

『一学年中期の小隊学生長付は』
『まずやれるやつはいねぇってくらいの激務だ』

そもそも、防大自体が激務設定になっているのに、その上を行くさらなる激務が訪れるってことのようです。近藤も大変ですね。

前期、中期、後期で部屋の人員がシャッフルされるとのこと。皆バラバラになってしまうんですね。このメンツで1年やっていくのかと思っていましたが、何だかさびしく感じます。

サカキ部屋長を『小隊学生長』、近藤を『小隊学生長付』とするのは、現在の部屋長と近藤の関係をこれからも続けていきたいという作者の考えなのだと思われます。

しかし、サブ長の愛は深いですねぇ。何だかもらい泣きで目頭が熱くなってしまいましたよ。サブ長の出番も残していっていただきたいものです。

次週、新章突入で巻頭カラーとのこと。『8km遠泳編』が始まりそうです。

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