◆前回のあらすじ◆
夏季定期訓練の期間。この期間の最大の試練となる『海上8km遠泳』の訓練が始まります。
泳げない近藤は教官の指導どおりに練習しますが、なかなかうまくなりません。理屈で考える近藤に、教官は根性論を説きます。しかし、それでもうまくなりません。
サカキ部屋長は自分に期待してくれています。その期待に応えるためにも、泳げるようにならなければいけません。
(頑張らないと・・・・)
(頑張らないと!!)
近藤は必死になって水泳に取り組むのでした。
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◆あおざくら◆
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悪夢にうなされる近藤
吉田教官
『近藤学生は遠泳特別プログラムを用いても』
『泳げずじまいだったな』
近藤
『すぐやってみせるから!』
『すぐ泳げるようになって見せるから!!』
そこで目が覚める近藤。どうやら悪い夢を見てしまっていたようです。
泳げないのは自分だけ。さすがに近藤も身も心も疲れ切ってしまっていました。
遠泳特別プログラム
泳げる沖田は、近藤と同じ赤帽の東堂に『遠泳特別プログラム』というものがどういったものなのかを聞きます。
東堂
『5月くらから呼び出されるようになってよ』
『集に1、2回くらい校友会の時間使って』
『補備訓練っをやってたんだよ』
プールに入ったら、二人一組の足かき練習。
次に、ビート板を使って、手だけ、脚だけの25mを何本も泳ぐ。
最終的には1回のキックで1.5~2m進んで、25mの距離を15蹴りで行けるようになり、白帽チームに合流する。
これが、遠泳特別プログラムのプランでした。
近藤は吉田教官が苦手
東堂は、吉田教官が苦手だと言います。スパルタで野生っぽく、口も悪いからです。それは近藤も同じでした。
近藤の吉田教官に対する苦手意識の発端は4月後半頃にあります。
【4月後半ごろの思い出】
飲み物を買いに自動販売機へやって来た近藤。そこへ、吉田教官が現れます。
いきなり『ジューじゃん』と言い出した吉田教官は、近藤にジャンケンを仕掛けます。
お金を持っていたためグーしか出せなかった近藤。それをわかっていたかのようにパーを出し、吉田教官の勝利!
何やら計画的にはめられてしまったようで、ジュースをおごらされることになってしまったのです。
もし赤帽のままだったら
もし、どうしても泳げるようにならず、赤帽のままで終わってしまった場合は・・・・・、
遠泳の時、別班になって監視している教官たちと8kmの半分である4kmを泳ぎます。そして、残りの4kmは夏休み後にまた補習で泳ぐことになっています。
そうならない為にも、何とか今を乗り越えなければいけません。
しかし、近藤は・・・・・。
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近藤だけ赤帽のまま
以降も遠泳の練習は続きます。
そして、東堂を含む7人が赤帽から白帽へ昇格となりました。
泳げず赤帽なのは、とうとう近藤学生だけとなってしまったのです。
以降も、近藤学生は必死に練習を続けるのですが・・・・・どうしても泳げるようになりませんでした。
乙女ちゃんの説教
泳げないことで頭がいっぱいの近藤。一七三○の敬礼を、乙女ちゃんに呼び止められ指摘されるまで気が付きませんでした。
乙女
『何をやってるんですか?』
『敬礼を忘れる何んてよっぽどですね』
『もし上級生に見つかってたら大変でしたよ!』
『まさか、遠泳のことで思考停止してたんですか?』
遠泳に関して、教えられたとおりにやっていると主張する近藤ですが、乙女ちゃんは客観的に見て、近藤の問題が何なのか気づいていました。
乙女
『近藤学生は吉田教官のことが嫌いなんじゃないですか?』
『見ていて指導に対して嫌々なのが私にもわかります』
『テキトーに話を聞いて勝手に自分の中で』
『できてるつもりになってるんじゃないですか?』
『何があったかしりませんが』
『自分が正しいと思っているうちは何も見えません!』
図星をつかれる近藤。
近藤
『オレ自信に問題があるって・・・?』
乙女
『そうですね』
近藤
『・・・・・・・』
『でも・・・どうすれば・・・・・』
乙女
『珍しく弱気ですね』
『いいましたよね』
『兄に恥をかかせないでって』
『私が兄に恥をかかせません』
◆感想◆
今回『遠泳特別プログラム』に関しての説明がありました。なかなか合理的な練習だと思います。5月から時間をかけて練習させているようですし・・・・・これは近藤学生が真正のカナヅチってことなんでしょうねぇ。そもそも、小中高である程度、泳げるようになっていなければおかしいでしょうし。
次回、乙女ちゃんの水着回を用意してくるようです。しかし、特別練習をやるような時間がはたして防大に存在するのかどうか。夕食後だったら、多少は時間に余裕ができるのかもしれません。
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