◆前回のあらすじ◆
仁科のスタミナ切れで3回に5点を失ってしまった風林中。仁科は完全に集中力を失ってしまっていました。5番にもデットボールを投げてしまう仁科。大吾がマウンドに駆け寄ると仁科は変えてほしいと言いだします。敗戦処理はしたくないというのです。しかし、大吾はそれを受け入れません。ピッチャーの準備ができていないし、何より試合はまだ終わっていない、と。これくらいで仁科に逃げてほしくはないのです。
仁科に集中するよう促す大吾。仁科は不満に感じながらも、大吾に対する反発心から次第にストライクゾーンに入り始めます。それでもライト方向にいい当たりをされてしまいますが・・・・・ライトの睦子がダイビングキャッチのファインプレー。仁科は何とか3回を投げ切ります。
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◆現在の試合状況◆
全日本少年軟式野球大会
◆トーナメント決勝
『風林学園』VS『大尾中』
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
風林 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||
大尾 | 0 | 0 | 5 | 5 |
ピッチャー『出光』
大尾中は、先発ピッチャーの世古が3回をノーヒットであるにもかかわらず変えてきました。4回からは出光がマウンドに上がります。大尾中にしてみれば、世古、出光、ミチルの3人は同レベルのピッチャーであり、誰が投げても心配ないからという考えなのかもしれません。
風林中にしてみれば、ころころとピッチャーを交代してくるわけですから、初見のピッチャーをいきなり打ち崩さなければいけなくなります。これは攻略は困難ですねぇ。
出光は先頭バッターの千里をキレのいいスライダーで空振り三振。2番太鳳は内野ゴロ。3番沢は見逃し三振とあっけなく抑えてしまいます。この3人が打ち崩せないとなりますと、他のバッターではなおさら厳しそうです。
出光の不調以外に大尾中を攻略する方法はないと考えていましたが・・・・・そういった事態は起こりませんでした。
ほんと、どうするんでしょうね、これ。さすがの大吾もあきらめムードの放心状態ですよ。どう考えても残り3回で大尾中から5点取れそうにありません。
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ピッチャー『千里』
風林中はヘロヘロで5点取られた仁科の代わりに、千里をマウンドにあげます。
とはいえ、『ピッチャー交代』というよりも『守備交代』になりますので、確か再び仁科がピッチャーとして投げることはできるはずですよ。最終回の7回頃には仁科は体力が回復して投げれるかもしれません。
千里は思いのほか好投。何と3者連続三振です。バッターが下位打線だったとはいえ、大吾にとってはうれしい誤算です。もしかしたら上位打線が相手でも0点に抑えられるかも!?
そんな大活躍の千里をほおっておける睦子と仁科ではありませんでした。2人がかりで千里がでかい顔をしないように圧力をかけてきます。さすがです。
大吾、出塁できるか?
中学の野球は7回までということで、残りは5回、6回、7回しか残されていません。
5回、4番で先頭バッターの大吾が打席へ。太鳳や沢を簡単に抑えてしまう出光の投球に苦戦します。大吾は必死に食らいつきますが・・・・・。
仮にここで大吾がヒットを打ったとしても、後に続く仁科やアニータも苦しむでしょうからね。5点差ありますし。そうなると出光に崩れてもらうしか勝つ方法はありません。しかし、仮に崩れたとしてもミチルちゃんが出てくるでしょうし、守備交代なので先発の世古が出てくるかもしれません。どう考えても後3回で5点は厳しいんですよねぇ。
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太鳳ちゃんのダイビングの後グラブでベースタッチはプレーは何年か前の夏の甲子園の常葉菊川のセカンド町田選手の名プレーに似ていますね。