◆前回のあらすじ◆
ゴールデンウィークの5月3日。各地で行われた強豪校の親善試合。青道高校は第一戦目の(埼玉)山雅を10-3で勝利、第二戦目も大桐を8-2で倒し勝利しました。
5月4日、群馬。前橋総合運動公園市民球場にて、青道は強豪の白龍高校と試合をすることになります。先発は沢村。エースを目指す沢村にとって大事な試合です。
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◆ダイヤのA act2◆
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二軍の一年生達
奥村、瀬戸、九鬼、浅田、加賀美の一年生5人は、昼食は席を並べて一緒に食事します。
5人にとっても注目なのは、現在群馬に行っている一軍たちの試合『白龍戦』。
九鬼
『先発は沢村先輩だろ?』浅田
『うん・・・なんで俺が2日目の先発なんだって』
『文句言ってたけど』
初日の試合結果はとどいていました。同じ一年の由井は出番がなく、結城は4打席凡退。それを少し嬉しそうに語る瀬戸。
二軍とは言っても試合には出してもらえています。奥村に至ってはスタメンです。
そう言いながら、奥村は目の前のどんぶり飯に悪戦苦闘するのでした。
機動力の白龍
青道高校と白龍高校が試合を行う群馬の球場。甲子園でも話題を集めた2校ということで、練習試合にもかかわらず、多くの観客がやってきていました。
白龍高校というのは機動力に特化したチーム。チームの平均塁間タイムが4.1秒であり、その機動力は相手チームの守備をも破壊するといわれています。
コーチには元陸上選手の人物を招き入れ、入部時には選手の筋肉から血液成分まで調べ上げるという徹底ぶり。まさに全国一の機動力と言えるチームなのです。
白龍高校が警戒する人物
この青道対白龍高校戦は『機動力VS剛腕』の試合になるものと思われていました。ところが、肝心の剛腕である降谷が登板しません。代わりに投げるのがサウスポーの沢村。群馬の観客にとっても降谷に比べれば印象の低い投手となります。
白龍高校にとっては、確かに降谷も警戒していましたが、それ以上に意識していた人物がいました。
甲子園での盗塁阻止率は8割。世代最強と言われている捕手、御幸一也。
美馬
『その評価は正確ではないですね』
『なぜなら甲子園でウチに当たらなかったから・・・』
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エースになれるんですか?
試合前日の夜、沢村は白龍の試合を動画チェックしていました。あまりにも緊張感のない反応をしている沢村を見て、御幸は言います。
御幸
『お前さ、明日の試合の先発の意味わかってる?』沢村
『え?』
沢村は、期待されていると聞いて驚きます。
と同時に、あの試合で監督に謝られれ不満に感じたことを思い出します。
監督
(お前に助けられた、すまん)
(よく抑えてくれた)沢村
『じゃあ、この試合で俺が良い投球したら』
『エースになれるんですか?』
つい口に出てしまった言葉。御幸はそんなに簡単な話ではないと言います。
御幸
『明日の試合、俺はお前の力を』
『最大限引き出すことだけ考える』
『お前は目の前の打者一人一人を』
『打ち取ることだけに集中しろ』
『他人からの評価は後からついてくる・・・』
試合開始
マウンドで、沢村は前日の夜に言ってしまったことを後悔します。自分の事ばかり考えてしまっていると。
声をかけて落ち着かせてやろうとする御幸。
内野の守備陣も沢村に声をかけます。
そして、いつも沢村が戻ってきます。
沢村
『ガンガン打たしていくんで』
『バックのの皆さん、よろしくお願いします!!』
改めて、自分が大きなチャンスをもらっていることをかみしめる沢村。
そして、自分の目の前にいる、自分の目標としてきた人物である御幸を見つめ、思います。
沢村
(この人に認められたくて・・・)
(認めさせたくて・・・・・!!)
◆感想◆
いよいよ白龍高校との試合が始まります。
今までは沢村が裏方で、降谷がエースって時代が長かったですからね。この試合での活躍で、今年の夏は沢村がエースとして活躍する・・・という流れは十分に考えられると思います。
そして、そうなるためには、必ずこの試合で沢村は良い結果を出さなければいけません。果たしてどうなるのか・・・・・楽しみな試合が始まりました。
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