◆前回のあらすじ◆

他県で行われたゴールデンウィークの遠征試合から学校に戻って来た監督と1軍メンバーたち。特に、センバツベスト4だった白龍高校を1失点完投で抑えた沢村は、ネットのwebサイトにも取り上げられるなど大きな注目を浴びていました。

対して、センバツ以降の降谷の不調は続いています。片岡監督は、降谷に必要なのは野球なのではなく日常生活の改善ではないかと考え、野球ノートなどで対話を交え、メンタル的な改善を模索することにします。

落合嘉コーチは、現在の青道高校は、一軍だけでなく二軍も実力のある選手がそろっていると考えます。『創りましょう、黄金時代』。片岡監督にそう提案するのでした。

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◆ダイヤのA act2◆

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最新『ダイヤのA act2』

沢村の教室

ゴールデンウィーク明けの学校。

沢村がセンバツベスト4の白龍高校相手に好投したというニュースはクラスの女子たちも知っていました。

『ちょっと見たよこれ!』
『やるじゃん』
『この写真もすごく良い! 欲しい!』

教室で女子2人に囲まれ沢村は得意げに語ります。

沢村
『いやいやいや』
『その日は運よくバックに助けられた結果だから』
『そんなに騒ぐことじゃないんだ』
『本当の勝負はね、夏なんだよ(フフ)』
『一試合ぐらい良い投球したからって』
『喜んでいる場合じゃないんだよ』

女子相手に無駄にかっこつけてしまう沢村でしたが、見え見えです。

春乃の日誌

マネージャーの春乃は教室でゴールデンウィークの事を日誌に書いていました。

日誌
(主力チームが遠征に言ってる間)
(コチラに残った私たちも)
(試合に練習に忙しくも充実した)
(ゴールデンウィークになりました)

(幸先輩と唯先輩がいなくて)
(緊張したのは実は私の方で)
(それでもやっぱり試合に勝った時の喜びは)
(Bチームでも同じですね)

(新入生の活躍があったり)
(3年生の気迫だったり)
(チーム全体として夏に向かっていることを実感しました)

(これで降谷君の状態が上がってくれれば・・・)

そこまで書いて、春乃は考え込んでしまいます。夏が始まる前に背番号争いがあるからです。

昨年は知らない人が多かったためよくわからなかったのですが、この1年、皆が頑張ってきているのをずっと見てきているだけに、春乃としてもこの気持ちを日誌にぶつけていいものかと頭を痛めます。

奥村の教室

奥村は、教室の席に座り、昨日の夜、沢村と一緒に白龍戦のビデオを見ていた時の事を思い出します。

奥村
『この後の4番への初球』
『御幸先輩は明らかにコースの外に構えてますが』

沢村
『そ、それは前の一球を引きずって・・・』

奥村
『引きずってたんですね』

一軍の試合の事を考えると気持ちを抑えることが出来なくなってしまう奥村。早く一軍に上がりたくてたまりません。

由井の教室

一年の由井は、昨日の小野先輩と降谷のことを考えていました。

小野先輩は降谷が一人でチームを背負って頑張りすぎているように見えていたため、同じ部屋の自分を頼ってほしいと助言したのです。

降谷
『一人で野球・・・・・』
『そんなつもりは無かったんですが・・・』
『そう見えたってことですよね』
『気を付けます』

そう言っていた降谷の顔を思い出します。

由衣
(あれはどういう表情だったんだろう)
(言葉には裏のない人だと思うけど・・・)

ミーティングでの沢村の評価

練習前のミーティング。

監督は練習内容を指示。そして、バッテリー陣に個人ノートを返していきます。

監督
『沢村、誤字が多い』
『よく確認してから提出しろ』
『勢いで誤魔化そうとするな』
『いくら試合で良い投球しようと』
『赤点とった選手はベンチに入れんぞ!』

多くのダメ出しを受けてしまい、うつむく沢村。

(実質・・・今のうちのエース・・・?)

監督から返されたノートの中には、監督による白龍戦の感想が書かれてありました。

片岡監督
(白龍戦での試合内容には満足していないようだが)
(相手は全国屈指の機動力を誇る強敵だ)
(決して運や偶然による勝利だとは思わない)

(これまでエースになることを)
(決してあきらめずにひたすら前だけをむき)
(一歩、また一歩と階段を登って来た)
(お前だからこそ呼び込めた結果だと思う)

(自信の上には奢りがあり謙遜の下には卑屈がある)
(これからもしっかりと地に足をつけて歩んでいって欲しい)
(次の登板も楽しみにしている)

思いもよらぬ監督からの褒め言葉の数々。

沢村は嬉しくて仕方がありません。

降谷の評価

監督から返されたノートを読む降谷。そこに書かれてあったものは、降谷にとって厳しい内容ばかりでした。

監督
(やはり今日の試合)
(お前に白龍戦の先発を任せなくて良かったと思う)
(2試合とも勝つには勝ったが)
(内容は理想とは程遠い)

(お前がいう日本一の投手とはどういう投手だ?)

(どんなに偉大な記録を打ち立てた選手であろうと)
(ある日、突然それにたどり着くわけじゃない)
(一日一日積み重ねてきた結果が)
(偉大な記録になったというだけだ)

(そこにたどり着くためには何が必要か)
(その日その日をどう過ごすべきか・・・・・)

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◆感想◆

沢村は今までの日々の努力を全面的に褒められている内容でしたが、降谷の方は今までを否定されているかのような内容になっています。これはキッツいです。

◆奥村視点の御幸先輩が面白いw

御幸先輩は何でもない普通のことを言っているのですが、この見下すかのような描写は笑いを誘います(笑)。

第4巻の37話でも、御幸先輩、奥村を見下していましたし(奥村のイメージです)。

どんだけコンプレックス持ってんだろうかと思えてしまいます。

◆沢村と奥村は仲が良くなってきたかな?

一緒に白龍戦の試合内容をチェックする沢村と奥村(たまたま遭遇しただけですが)。お互いの理解を深めるいい機会になっているように感じられます。

沢村も、その時々、どういった心理状況であったかなどを詳しく奥村に話をしていますし、いいコンビになりそうな気がします。

◆沢村は大物の器だ

なぜ、監督とやりとりするノートでギャグをぶっ放しているのか!? そもそも、あの監督相手にギャグをぶつけようとする沢村の発想が凄い。しかも、まだまだやる気です。

監督としては、沢村は好調を維持しているので、厳しく対応するのはマイナスだと考えて軽く流しているのかもしれませんね。片岡監督が不憫でなりません(笑)。

◆グロッキー状況の降谷

もうボロボロです。

降谷はもともと優秀なピッチャーでしたからね。中学の頃も自分の球を取れる人がいないために、まともに野球に取り組むことができないほどでした。言わば、降谷にしてみれば『自分よりも凄い存在がいない』くらいの感覚なのだと思います。

それがここに来て『沢村に抜かれてしまった』という状況に陥ってしまいました。自分よりも下だと思っていた存在に抜かれてしまうってのは結構、精神的にこたえます。エリート路線で来た人間は挫折に弱いということもありますので、なおさらです。

そのうえ、片岡監督からも厳しい言葉を貰ってしまいました。

片岡監督は一度、降谷をどん底まで落とさなければいけないと考えているような気がします。中御半端な状況が続くのは降谷にとってもよくないと。どん底に落として、そいこから奮起してほしいと願っているのではないでしょうかねぇ。

◆自信の上には奢りがあり謙遜の下には卑屈がある

監督が沢村のノートに書いてあった言葉ですが、元となるのは大滝秀治さんによるものみたいです。もう5年も前に亡くなられていたんですねぇ・・・・・。

意味としては、自信を持つこと謙虚であることは大事だけれど、思い上がったり卑屈になったりしてはいけないってことなのだと思います。

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