◆前回のあらすじ◆
奥村は学校で御幸のリードがどういったものかスコアブックでチェック。投手のストレートを信じるシンプルで無駄のないリードに感心します。夜間の自主練。御幸は木製バットを使ったロングティ。降谷はトスバッティング。奥村、浅田、沢村はタイヤを使ったダッシュ。夕食はいつものように奥村と浅田がご飯3杯に大苦戦。
次の日、降谷は監督から内野手としてのノック練習を受けます。投球練習場では沢村と由井のバッテリーが投球練習。奥村を一軍に上げることを想定し、奥村に沢村のボールを受けるよう監督が指示を出しますが、奥村はそれを拒否します。一軍に上がるまでは受けないという誓いを立てているからです。さらに奥村は、監督に自分はキャッチャーしかやらないと宣言するのでした。
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◆ダイヤのA act2◆
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御幸からレギュラーポジションを奪う
奥村が夜間の自主練を終え部屋に戻ってくると、部屋の中にはいるはずの無い沢村が漫画の本を読んでいました。
奥村
『今日も塾ですか?』沢村
『いやいや、そういう日じゃないけど』奥村
『じゃあなんでいるんですか?』御幸
『聞いたぜ、奥村』
勝手に御幸に話したことを知り、沢村に対し『オーラ』で怒りを表現する奥村。
御幸
『監督としてはチーム事情を考えて』
『一軍投手の球を取らせようとしたんだろ?』
『それを断るなんて相当変わり者だなお前・・・』『つーか、監督怒らせて』
『一軍入りも見送られたりして』沢村
『わはははは』
『ありえない話じゃないぞ!』
『ボスは見た目以上に厳しい男だからな』
色々聞いて、さすがに焦る奥村。一軍に上がれなくなってしまっては元も子もありません。
奥村
『一軍にいる先輩方から見れば』
『自分なんて星屑みたいに』
『ちっぽけな存在でしょうね』沢村
『いやいやそんなこと思ってないぞ』
『お前目立つし、キャッチング上手いし、怖いし』奥村
『俺は・・・・・』
それはつまり、御幸からキャッチャーのポジションを奪うという事。
それを聞いて、面白そうに御幸の方を見る沢村。
御幸は、奥村が初日から自分の事を敵視していたことを思い出します。そして、自分もまた1年の頃、奥村と同じように虎視眈々とレギュラーの座を奪おうと狙っていたことも。奥村はあの時の自分と同じだったのです。
御幸
『面白れぇ』沢村
『わははは』
下手なりに全力でやる
夜間、素振りをする降谷と由井。
休憩の際、由井は降谷に投手以外のポジションをやる事をどのように思っているのかを聞いてみます。それは、自分も別のポジションの練習をしており、そのことに関して疑問を感じ始めていたからです。
降谷
『やりたくないよ、普通に・・・』
『内野は特に覚えることも多いし』
『皆の方が上手いし』『でも今はそんなこと言える立場じゃないから』
降谷
『どのポジションでも』
『試合に出る以上・・・堂々と・・・』
『だからもっとバット振らなきゃと思うし』
『もっとノック受けなきゃと思う』
由井にそう話をする降谷。そんな時、監督とのノートのやりとりの際に言われた言葉を思い出します。
由井
『ありがとうございます、降谷さん!』
『俺は自分で選んだんです』
『だから絶対後悔しないように』
『グラウンドにたちます』
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