◆前回のあらすじ◆
夏の大会を2ヶ月後にひかえ、青道高校のグラウンドにはスカウトらしき人物も頻繁に足を運んでくるようになってきました。3年生たちの練習にも力が入ります。
守備練習では3年の川上が投手陣に声掛けを行いながら引っ張って行きます。また、ショートの守備だった津田はサードの練習も行うようになり、サードの背番号争いは激化となりました。
夕食の食堂で、前園は御幸に『どこのプロ球団に行きたいと考えているのか』を聞いてきます。御幸は目の前の甲子園を目指すことが優先であり先の事は考えていないと答えますが、皆は御幸がどのプロ球団に生きたいと考えているのか興味津々でした。
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◆ダイヤのA act2◆
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沢村の早朝
朝4時20分。
沢村は珍しく、目覚まし時計よりも早く目を覚まします。
同室の1年の浅田も、3年の倉持先輩もまだ寝ています。
よく眠っている1年の浅田を起こすのは可哀そうか? 倉持先輩ならキレてしまうか? 勉強をするべきか、筋トレか、読書か・・・・・いつもより早く起きてしまった沢村は、この貴重な時間をどう使おうかと浮かれるのでした。
降谷の早朝
一方、降谷も早くから目を覚ましていました。降谷は監督から受け取ったノートを読み返しながら、今後の自分がどうあるべきか考え、ノートに書き記します。
これからのこと
朝6時30分。
皆、起きて来て、朝練の準備を始めます。
倉持
『あのヤロー(沢村)、起きたら床で寝てやがってよ』
『首とか寝違えたらどーすんだ・・・・・』
『顔面踏みつけてやったぜ!』
御幸
『はっはっは!! やめてやれ』
最近、降谷はずっと考え込んでいます。倉持は、降谷がこのまま夏に間に合わないのではないかと心配しています。
しかし、御幸はそうは思っていませんでした。
御幸
『あそこまで深く自分自身と向き合えるのも』
『ある種、才能だと思うけどな・・・』『降谷が調子を崩したことで生まれたチャンス』
『そのチャンスを確実に手にした沢村』
『夏の背番号がどうなるかはわかんねーけど』
『熾烈な夏のトーナメントを勝ち抜くには』
『二人とも絶対的に必要な戦力だよ』『俺たちに出来るのは1点でも多く』
『得点を上げ援護してやる事』
『そうだろ? 不動のリードオフマン』
今日のブルペンは・・・?
朝7時30分の食堂。
今日のブルペンの練習。川上先輩はフリーで投げるとのこと。今日は、降谷が御幸先輩に受けてもらう日。沢村は自分はどうしようかと悩みます。
そこで視界に入ったのが1年奥村。駆け寄ってキャッチャーを頼もうとするのですが・・・・・
奥村
『お断りします』沢村
『まだ何も・・・』奥村
『すみません』沢村
『お前・・・』奥村
『期待にそえなくて』
中間テスト
午前11時30分。
教室では中間テストが行われていました。
眠くて眠くてウトウトしてしまう沢村。頭の中では監督の言葉がよぎります。
監督
(いくら試合で良い投球しようと)
(赤点とった選手はベンチにいれんぞ!)
それはまずいと必死になって睡魔に立ち向かうのですが・・・・・・・
ピッチャー降谷によるシートバッティング
午後3時30分。
ランナー2、3塁を想定したシートバッティング。
ピッチャーは降谷。ボールは外角ストレート限定ではありましたが、今日の降谷は球が走っていました。
一人目の麻生は空振り三振。
二人目の倉持も空振り三振。
三人目の前園も空振り三振に切って取られます。
前園
『だぁーーー、くそ!!』
そして、4人目は御幸。
御幸
(前の試合でも言ったろ・・・・・)
(お前のそのボールが)
(アウトコースに決まったら)
(そう打てる奴なんていねーよ)
降谷の外角へのストレート。御幸は流し打ちでレフト方向へ打ち返します。
◆感想◆
◆2年ピッチャーと1年キャッチャー
試練の期間が続く降谷を、それとなく心配して気に掛ける1年キャッチャーの由衣。まだ降谷は由衣を気分よく投げられるキャッチャーとして認めていない感じではありましたが、今後、どういった進展があるのか?
沢村と奥村は仲が悪そうで、仲が良さそうと言いますか。もう十分バッテリーとしてうまくやっていけるのではないかなぁという気がします。ただ、奥村はまだ沢村のナンバーズをキッチリとれていないので、こちらもまだまだ不安要素が残ったままです。
◆これは赤点でしょう
青道では赤点って、どういった扱いを受けるんでしょうね?
私が通っていた高校は40点が赤点でした。基本、赤点を取ったとしても問題はないのですが、学期末に地獄が訪れます。学期末時点で通算の平均が赤点の場合、『追試』のテストを受けなければいけません。そのテストは『80点』が合格ラインです。80点取らなければ留年確定です。赤点取るような者が、全範囲の追試で80点など取れるはずがありません。つまり、追試になったらやるまでもなく、ほぼ留年決定なんです。私は英語がまったくダメでした。高校のテストは本当に恐ろしかったですねぇ。
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